別に中野が好きってわけじゃねえ。
 
 
俺だけ、中2にもなってキスしたことがないのが少し癪だっただけ。
ペンギン馬鹿でも、あの恋愛にはオクテそうな鬼道チャンですらもう初キス体験は終わっているらしい。源田の野郎は・・・知らん。
 
 
だから別に中野が好きってわけじゃねーの。
 
 
俺には好きなやつもいない、俺を好きになるやつもいない。初キスを済ませようにも相手がいなかった。だから一番手ごろに傍にいた中野を使った。
 
「オイ、中野」
 
大声を出さないとコイツは俺に呼ばれていることにも気付かない。そう、中野は鈍くせぇヤツなんだ。最初のうちこそ苛々してたけど、今はもうどうでもよくなった。
中野は俺が言ったことを忠実に実行できる、ただそれだけの理由で真帝国の時から俺の傍に置くようになった。
 
 
ただ、それだけの理由。
別に中野が好きってわけじゃ、ねぇぞ。
 
 
中野が俺だけに忠実でいるように、躾代わりだ。
 
 
中野の腕を思いっきり引っ張って、がぷり。
互いの前歯がカツリと音を立ててぶつかったが気にしない。コレはそう、躾だ。
最後に俺は中野の下唇を少し強めに噛んだ。
 
 
「ごちそーさまでした。」
 
 
First 'nd Fast.
 
(初めて、は一瞬)
 
 
 
 
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不動さんが人気急上昇しているので書いてみました。
どう頑張っても2期のキチ●イな不動さんが書けない・・・~~;
需要ないうちはいいか。
でも照れ隠しを何度もする不動さんを妄想していたら危うく禿げる所だった。
 
 
 

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