「・・・かぜ、まる?」
「悪いな、中野。」
目の前には包丁を持った風丸。
目と口が笑ってない。
本気なんだね、風丸・・・
「何で?風丸・・・」
風丸が私にこんなこと、有り得ない。
ギラリと光る鋭いそれは、鏡のごとく私の表情を鮮明に映し出す。
「中野、お前何もわかってないんだな・・・」
風丸はにやりと笑って、
その手に持つ包丁を振りかざした・・・
「何で邪魔するの!?私りんごくらい一人で剥けるもん!!」
「剥けない!ピーラーでりんごが剥けるわけないだろう!!危なっかしい」
「剥けるったら剥ける!!」
「いーや、剥けない!!大体お前、ピーラーでうさぎさんりんごが作れると本気で思っているのか?」
「うっ・・・出来るもん・・・。」
風丸に口論で勝てたことなどない。
そもそも風丸がエプロン姿で台所へ入ってきた時点でこうなることは確定していたのに、私は往生際が悪い性格らしい。
・・・器用な風丸の力を借りずに、うさぎさんりんごを作りたかったのに。
いつまでも意地を張る私を見計らって風丸は溜め息を吐く。
「俺に任せておけば良かったのに。ほら、指切ってる」
ぱくっ
「〜〜〜っ!?!?風丸!?」
「・・・これで消毒完了。ちゃんと絆創膏しておけよ」
こんな、刃物なんかより
「お前が怪我するほうが怖いよ、中野」
剥き方教えてやるよ、と張り切る風丸。
練習頑張ってる風丸のために自力で作ろうとしてたなんて言える空気じゃない。
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いかがでしょうか?
DE丸さんと見せかけてのww
中途半端だったかなー(~m~)
安定してEK面な風丸さん。