「一人だって死なせてたまるか!俺はもう怒ったぞ!」
「てめェが怒ったところでもう手遅れだ麦わら」

さっきまで厄介な暗示に振り回されていたルフィも、ウソッチョの手助けによりその場を乗り越えた。しかし未だ現状は思わしくない。仲間を助けようにも妨害されキャンドルになかなか近寄れない。いや、近寄ったところで解決策が浮かんでこない。

「ちきしょう!どうする!考えろ、考えるんだ俺!」

ルフィが鉄の硬度を誇るという蝋を身に纏って再び現れたMr.3という男に応戦するなか、頭を抱え苦悩するウソップ。そんな彼になまえはひとつ声をかける。

「大丈夫だよ。まだ助かる」
「助かるって…お前、一体どうすりゃあいいんだよ」
「ねえウソッチョ」
「…は?」

にっと笑う。彼の名前を呼び掛け、なまえは空を指差し伝える。

「蝋は溶けるよ」

――違う。なまえが指差したのは空じゃない、霧だ。

「と、ける……。っそ、そうか!!そうだよな!」

閃きと同時にぱっと顔を上げ「それと俺はウソッチョじゃねえ!ウソップだゴラァ!」という思わぬお怒りがなまえへと飛んだ。
うわあ……ほんと、マジごめん。名前間違えてたんだごめん。今度はなまえが頭を抱えウソッチョ…もといウソップに非礼を心で詫びるしかない。




「おいルフィ!鉄みたいに硬くても蝋は蝋だ!火で霧にもなるし、溶ける!!」

ウソップの声が彼に届く。どんなに強度が増していようと性質は変わらない。だからこそ可能性はある。諦めるには早い。

「あいつらが蝋になってからはまだ浅い!まだ生きてる!」
「何ィ!本当か!?」
「うん本当よ」
「なにをバラしてるんだがね君は!」

まさかのまさか。それを証明してくれたのは相手側のみつあみ少女。


まだ終わっていない。
希望の光はルフィとウソップを。あの三人もブロギーさんも死なせやしない。

「よし、行くぞなまえ!ウソップ!カルー!」
「クエーッ!」
「了解っと!」
「事は一刻を争う!援護は任せろ!」
「「援護かよ!」」

さあ、すべてを燃やしてしまおうか。



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