誕生日小説 ビデオレターを送りつけるようです。 てつどういん「ボス―カメラ回しますよー」 ▽「え、もう録画しちゃってるの?」 てつどういん「はい」 ▲「なんと!(わたわた」 ▲「エダオ様、本日は貴女様がお生まれになった記念すべき日と知りまして、私共大変嬉しゅうございます!」 ▽「ノボリ、顔怖い。嫌可愛いけどさ、うん。ちょっと抑えて抑えて!ぼくだって言いたいんだから!!」 ▲「も、申し訳ありません…、どうしてもお祝いしたく…」 ▽「わかってるよ、ただぼくにもにも言わせてって事。えーっと取り直して…、コホン。エダオちゃんお誕生日おめでとう!生まれてきてくれてありがとうね!大好き!」 ▲「!?あ、貴方!私が言いたい台詞取りましたね!」 ▽「ノボリも言えばいい、きっとエダオちゃん喜ぶ!」 ▲「そうですね!え、エダオ様…そのっ、わたくし…//////」 ▽「(ここから長いだろうなぁ…)クラウド―ごめん、机の上に置いてるプレゼント持って来てくれる?うん、ラッピングしてるやつ、そろそろ宅急便の箱に入れとかなきゃ」 ▲「ず、ずっとお慕いしております!これからも、貴女様の美文を拝見出来るならば…嬉しいです!(言えた!」 ▽「ノボリ、ノボリ(つんつん」 ▲「何ですか、」 ▽「容量埋まったから途中から入ってないよ」 ▲「!!?(;;」 というわけで、エダオ様!お誕生日おめでとうございます! 是非是非、素敵な一日を過ごしてくださいませ。 以下からは、 カッコいいサブマス〜〜などの様々な素敵サブマス達が行方不明となっております。 いつでも書き直し要望おうけします、すいません。 少しでも気に入っていただけたら嬉しいです。 * * * * * 明日は久々の休日。 日頃多忙な職業上、貴重な休みということで少し気分が高揚しています。勿論仕事に嫌気が差しているわけではないですが。機械であっても休息やメンテナンスを必要とする訳ですし、私共も休みが要る訳です。 「…はぁ、」 暖まった身体から震える吐息をそっと吐いて私はリビングに歩み入りました、タオルで水気を取るために忙しなく拭いていますが中々水分は取れてくれません。普段仕事中は後ろに撫で付けている髪ですが、いざ風呂上がりに前に下りてくれば少し長くなったと思います。 時計を見れば深夜の一時過ぎ、いつもならば今から洗い物に取り掛かれるのですが、明日は休みなのだから、と水に浸けて放っておいてもいいでしょう。 少し疲れたので動かしていた手を一旦止めてリビングを見渡せば、付けっぱなしのテレビの音声を受けて長椅子に横たわって眠る片割れの姿がありました。 夕食後、彼は自分よりも先に入浴した筈です、 「…こら、湯冷めしてしまいますよ」 嫌な予感がしつつも近付いて、長椅子に張りつく髪に触れれば少し湿っていました。これは…ろくに乾かさずに寝たらしいのは明らかです。全くこの弟は…、眉を少ししかめて彼の首に辛うじて掛かっているタオルを取って優しく拭いてやります。 「う…ん、」 すると、寝ていた片割れはそれが原因で夢から引き起こされたのかが、覚醒が近いらしく甘く呻いたと思えば眉を寄せてからゆっくりと瞳を開けました。同じ灰色の瞳が私を映しました。 「…ノボリ?」 私以外に誰が居ると言うのでしょうか。ポケモン達が髪を拭いてくださると? 「はい、」 わしゃわしゃとポケモンを相手にしているように頭を拭いながら言えば、クダリは「ありがとう」という呟きを微笑みと共に返して、私の手に同じものを被せてきます。風呂上がりの私よりは幾分冷たく感じました。 そうしてやっと身体を起こします。 「風邪をひいてしまいますよ」 「ごめん、急に眠たくなって」 眠たそうに瞼を擦る姿は幼い時のそれと変わりません。 「眠りたいなら部屋に戻れば宜しいのに」 「…部屋で寝る時はノボリとだから、ダメ」 くすぐったそうに笑みを浮かべて言う彼の言葉に、直ぐ様顔を背けました。 「…はいはい」 まったく呆れた弟ですね。…可愛らしいとか、嬉しいなんて思ってませんからね、全然これっぽっちも。こんな年なのですから、一緒に寝るだなんてそんな子供の様な、…しかし、最近は帰りが違ったりしましたので一緒に眠れていませんし…いけません、だから弟に甘いと言われてしまうのですよ。たまには厳しくしなければ…いや明日は折角の休みですし…。 「ノボリ?」 突然顔を近付けてクダリが声を掛けてきたので驚いて肩を跳ねさせましたが直ぐに平静を取り戻します。 「…なんで、しょう…」 「いや、ぼーってしてたから」 「…あ、洗い物を今日洗うか考えて居たのです」 私が咄嗟に吐いた嘘に疑いもなく首を傾げて考え下さったクダリは、「今日の方が明日ぐっすり休めるよ」と、これまた可愛らしい笑顔で言いました。 先程明日に回そうと考えたばかりですが、ここで明日に回せば考えて下さったクダリに悪い気がいたします。 ですので私はクダリにお礼を言ってから立ち上がり、キッチンに立ちました。 二人分の洗い物と、今日の夕飯を入れていた小さな鍋を洗います。今日は、違う地方で働くサブウェイマスターの方に教えていただいたレシピで作ってみたのです。中々美味しかったので今度も教えて頂きたいですね、 そんな事を考えている最中にも、キッチンのカウンター越しに見えるクダリの肩はだんだんずり下がるのが見えます。さてや、また寝たのでしょうか。 ―本当に、私なぞ待たなくても先にお休みになられたら宜しいですのに。 やがてゆっくり上下しだした肩が見えた辺りで食器が片付いたので、手の水気をきってからクダリに近づきます。今回は横になっていないので誉めてあげましょう。 「…手の掛かる子程可愛いと言いますが、」 まさか、実の片割れとは。 まぁ、その片割れとキスやハグやら色々してしまっている訳なんですがね。 先日の仕事で休憩中に、間近に迫ったクダリに不意を突かれてキスをされたのを一人で思い出して顔を赤らめて頭を振りました。仕事中はいけませんと申していますのに。 「…起きないですよね、」 ちらっと、彼の表情を確認すれば先程と同じ深い夢の中にいるようでした。 膝の上にだらしなく置かれた手を、クダリを起こさないようにそっと取ります。白い…日に焼けていない手で、肌はすべりが良く綺麗なものでした。普段は手袋を付けている為晒されていないそれを触れられるのは彼のポケモンと私位なものです。 私は手の甲を無意識に撫でていましたが、指の腹で同じ感触の指腹をそっと押します。これ以上顔を近付ければ、指を食んでしまいそうな程見つめていたと思います。 私はこの手、指が好きです、この手は優しさを含めて頭や背中をそっと撫でるのです。しかし、彼のこの手は、私の全てに触れ愛撫した手でもあります。愛してくれる指。 愛しい彼の分身の様で、 「…好きです」 いつか、クダリに”この指が好きだ”と言った事がありましたが、その時は笑って”同じ形だよ”と、返されました。 私にとっては違うのです、大きく違う。 彼の指が、手が好きなんです。 熱のある吐息をそっと吐き、まるでフェティシズムの様な執着を見せる者のように、うっとりと手の甲を撫でました。行為が行き過ぎていたなら頬擦りまでしてしまいそうな目を向けていたのかもしれません…指を口に含み舌で指腹や指節を舐め擦るような愛撫を。 せめて、と手の甲と指に唇を落とし、触れた音で私はハッと冷静になりました。みるみる顔が熱く感じられます。 あぁ、何とはしたない事か、破廉恥ですね。 私はすっかり熱で頭を浮かされてしまっている様です。急いでクダリの手をもとあった場所に戻し、頭を冷やしに洗面所に向かいました。 ---------------------------------------------- 『…好きです』 熱い吐息を交えて、あんな声で。 あぁ、堪らない。何と言う事だろうか。あぁ、なんてかわいらしい。だいすきな甘い声だ。 しかし、愛しそうに、執拗に自分の手にばかり触れる片割れ。まるで自分がそこに居ないかの様だ。 片割れが手に触れたあたりから起きていたが、まさかあんな事をしてくるとは思わなかった。普段は決して触れてこない彼だから。 「…あんな目して言われるなんてね」 堪ったものじゃないよ。囁くようにそう口にして、先程片割れが口を寄せた場所に歯を立てて噛み付く。じわりと痛み。 まさか、自分の手に嫉妬するなんて…ね。 片割れを愛しているのはこの手や指では無く自分自身だというのに。この手や指は愛したい号令に従っている部位に過ぎないのだから。手が一番触れていてもおかしくない部位だったから触れていただけで、 「まぁ、ぼくがノボリの目が好きと同じものなのかな」 すっかり身体に燻り、ふつふつと沸く欲の熱で覚醒してしまった頭で、この後どの様に彼が愛してやまないこの食指や手で片割れを乱してやろうかと不埒な事を考えた。それに比例して口角はつり上がるばかりで、今日ばかりは彼が誘ったと考えて相違は無いので抑えてもいられない。 明日は休み、 食器の洗い残しは無い、 条件は揃っている。 まだ内心動揺しているノボリが、リビングに戻ってきてクダリに長椅子の上に押し倒されるまで後、5分。 --------------------------------------- 二人の会話があまりなくてごめんなさい! こ、こんなので本当に申し訳ないです。(書き直しとか全然お受けいたしますので!! ここまでお目通しして下さってありがとうございました!!(リクエスト内容にそえませんで申し訳ない! エダオ様、本当にお誕生日おめでとうございます! これからも貴女様の素敵な小説を楽しみにさせていただきます! こんな奴ですが、これからも、支部で宜しければ仲良くしてやってくださいませ! * * * * * 林檎様に誕生日祝いとして頂きました。 嬉しかったので全文載せさせてもらいました** 私のリクエストがここまで輝きを纏うなど思いませんでした。 流石は林檎様・・・文の一文字一文字が光を放っております。 是非とも見習いたいです! 此方こそこれからも宜しくお願いします∵* 本当にありがとうございました! |