!下上(♀)妄想

ノボリはぼくの自慢の姉さんだ。世界のどんな美女も適わない容姿に綺麗な曲線美を描く脚、お世辞には大きいとは言えない胸(でもそこがまた可愛い!)。ノボリって本当に可愛いんだよ。控えめでちょっと心配屋さんだけど自分の意見は言うし。怒ってても泣くの我慢してる姿も可愛いし、時々耐えきれなくてぼくにバレないよう一人でこっそり泣くのも何とも言えずいじらしいし、ぼくに頼れよ!ってつい言いたくなっちゃうよね。まぁ言っちゃったけど。その時のノボリったら本当可愛かったんだよ!最初は拒んでたけど押しに押したら恥ずかしそうにクダリぃって甘えてきて!!ぼくの下半身が泣き出しそうになっちゃいそうだったよ。それでさ最近ノボリが恋したみたいで・・・。うん、ぼく?大丈夫だよ。怒ってないよ、ただぼくのノボリに好意寄せられて気付いてない相手にはちょっと殺意沸くけどね!殺してや・・・いや何でもないよ!ね?そんな怯えた顔しないでスマイルスマイル!あ!ノボリだ。はぁ・・あんなに口元キュッと引き締めちゃって今日も可愛いな、性的だな。・・・ん?・・あれ?ノボリこっち気付いてる?わぁなにこれ嬉しい!愛の力ってやつかな?ちょっとノボリに手振ってみよう。

「ノボリーーー!」

ふいっ。ノボリに手を振るも顔を背けられて。
あれ?気付いてたと思ったんだけどな。首を傾げワンホーム離れた姉を観察する。

「・・あ?」

見続ける中ですぐさま気付いた愛しい姉の小さな異変。
頬はほんのりと赤に染まり、目を潤ませ恥ずかしげに唇を噛み締めている。視線は此方を見ては足元に落ちる。
恋する乙女な反応を見せる姉。なんで?その疑問は瞬時に解決した。それはノボリに好意を寄せられてる糞食らえな奴が居るからであって。


ぼくはゆっくりと振り返る。そこにはぼくの怒りに歪んだ顔とオーラを見てか。今にも泣き出しそうなカズマサが硬直してた。てめぇこの迷子野郎、よくもぼくのノボリを・・・・!

「ち、違いますよ?!今の絶対ノボリさん僕じゃなくてボスのことを」

蹴りより殴る方が得意なぼくは手を、指を解す。顔・・はノボリにバレるから鳩尾?辺りかな。喚いてるカズマサを睨み付ける。あーあー聞こえない。なにその嘘、勝者の余裕?わかった、仕事に差し支えない程度に殴る。あと言い訳にしてもそんな都合の良い話なんて有り得ない。ノボリがぼくを?それが本当だったら最高だね!はい、じゃ歯食いしばれよ。

「ノボリはぼくの姉さんだよ!」

高らかに宣言してやる、この泥棒猫が!