甘い恋をカラメリゼ | ナノ
 douze


 その日は、大雪が降っていた。その日は、なんて言ってもここらへんは冬になると毎日のように大量の雪が降っている。

 俺は、大学の二次試験を終えて暇になったこともあり、久々に智駿に顔を出してやろうと思っていた。受験が本格的になってきた冬頃から智駿とはあまり話さなくなっていたし、自由登校期間に入ってからは顔すらみていない。



「……?」



 今日もきっと「たからばこ」にいるのだろうと、店の前までやってきて俺は首を傾げる。「たからばこ」はシャッターが閉まっていた。休業などの貼り紙が貼ってあるわけでもない。

 たまたま休みの日だったのかな、と思い、俺は智駿に連絡をとってみることにした。


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