ばちゅんばちゅんと激しく突かれ、ラズワードは狂ったような声をあげて何度も達した。甘ったるい嬌声は、次第に獣のような唸り声へ。気持ちいいと通り越して苦痛となった快楽は、ラズワードにとって拷問に等しかった。
「おまえは俺のものだ!! そうだろう!! なァ!?」
「ア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッ……」
「返事をしろ、ラズ!! 早く――早く!!」
「ゥ、ア゛……」
内臓に響くほどの激しい抽挿に、ラズワードの体は限界を迎えていた。口の端から唾液をだらだらとこぼしながら白目をむいて、体を痙攣させて、意識をすっかり飛ばしてしまう。
しかし、ハルはそれにも気付いていない。ノワールへの憎悪に支配されていたハルは、もはやラズワードへの愛情を狂わせてしまっていた。何がなんでもラズワードを自分のものにしたい、そんな強烈な想いがハルを突き動かす。
「ラズ、返事を、……返事をしろよ!! おまえは、俺のものだ!! ラズ!!!!」
肉と肉がぶつかる音、ベッドの軋み。そして、ハルの叫び声――それだけが、虚しく、響く。
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