「う……」
目が覚めて、自分の腕の中で眠っているラズワードの頬を、ハルはつついてみた。いつもは自分よりも早起きなのに珍しい、そう思っていれば、ラズワードは眠そうにゆっくりと瞼をあける。
「……はるさま……お早うございます」
「おはよ。ラズ、まだねむい?」
「んー……少し……」
ぼんやりとラズワードは応えるが、数秒した後ガバっと起き上がると、慌てて時計を見る。そしていつもよりも30分起きるのが遅れたことに気付くと、ベッドを飛び出ようとした。しかし、ハルはそんなラズワードの腕を掴んで引き止める。
「そんなに慌てなくても大丈夫だよ。俺が言い訳しておくから」
「だ、ダメです! ハル様にそんなことさせるわけには……」
「俺がしたいんだからいいの」
「な、なに……あっ」
ハルが口をキスで塞ぐと、ラズワードは観念したように身体の力を抜いた。ラズワードを押し倒して後孔を弄って確認すると、ハルはそのまま自身を挿れる。昨夜散々弄んで、ローションと精液を注ぎ込んだソコは十分に柔らかく、そして濡れていた。
「んんっ……ハルさま、俺のこと、朝勃ちの処理に使おうとしてるでしょう……!」
「……ごめん、嫌だった?」
「……いや……」
少し落ち込んだような表情をみせたハルに、ラズワードは笑いかける。甘い吐息を吐きながらも余裕のあるように目を細めてみせると、ハルの頬に手を添え、囁いた。
「嫌いじゃないですよ……道具のように扱われること」
マゾヒズムに満ち溢れたその言葉に、思わずハルは固まる。ラズワードにマゾの気があることはわりと前から知っていたことだが、思った以上にハイレベルなんじゃないかと思い直す。
「……ラズさ、相当なドMだよね?」
「ハル様にだけです」
「あっ! ちょっとあんまりそういうこと言わないでよ……ほんと自制効かなくなるの怖いから」
「いいじゃないですか。めちゃくちゃにしてくださいよ……」
「……今日の夜、ひどくしてあげるから……今はコレで我慢して」
「――あっ! ん、ぁあッ!」
ハルは腰をひき、そして一気に突いた。ラズワードの脚を思い切り開いてやって、ガツガツと腰を押し込むように乱暴にピストンしてやると、ラズワードは大袈裟に大きな声をあげ、よがった。大きな軋みをあげるベッドの音が喧しかったが、激しい行為を物語っているようで心地よくも感じた。
「ラズ……どうするっ……? ガチガチに拘束してラズが泣くまでオモチャで虐めてあげる? それとも、首輪をつけて犬みたいにしてあげようか……?」
「あっ、あっ、……して、どっちも、してください……もっといじわる、してください……!」
「今の言葉だけで感じたの……? お尻の穴しまったけど……? エッチな身体してるね、ラズ……!」
「ごめんなさい……はるさま……えっちでごめんなさい……あっ、やあぁあ……!」
びく、とラズワードの身体が震えるのを感じると、ハルは自身を引き抜いた。抜かれたあとも小さな痙攣をしながら達しているラズワードを見下ろし、ハルはその白い胸に向かって欲望を吐き出す。
「あっ……なんで、なかじゃ、ないの……」
「え、ごめん。一回俺のやつおもいっきりラズにかけてみたかったんだ」
「はるさま、ひどい……ひどいです……もっと好きになりそう」
「……ラズ〜……超かわいい」
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