駄目だ、止せ。
何度も何度も反復する制止の言葉を、自分自身で跳ね除けそれらの言葉が無かった事にしてしまっているなんてことをどうしても認めたくない。

が、
そんな俺の気持とは裏腹に、

「ほら、もっとこっち寄りなよ」
「何故」
「何故って…ふふっ相変わらずおかしな事を言うね君は。」

くすくすと軽い笑いを浮かべる奴は心底楽しそうで。
そのままの笑みを浮かべながら俺を見つめる瞳は、その、とても優しくて全てを包んでくれるような…
なんて、如何にも俺に似合わないことを思っちまってるのは、絶対誰にも言えない事でありこいつにだけは知られてはならない。

そう、思っているのに。
てめぇは、俺の意に反して自分のペースで俺に接し俺を狂わせる。

「恋人同士だよ、俺達」
「だっ…から、何だっ」
「わっかんないかなぁ」


ふわり、と、石鹸の香り。それから、多少汗の匂いも。

「っ…何、するっ」
「愛してる」
「ばっ!…、っかっ、」


ああ、くそ。

俺だって、


「あい、し、てる…っ」


責任、とってくれんだろうなクソガキ。
もちろんだよ、むしろ取らせてよね!






−−−−−−−
リハビリSS
うちにしては珍しく…というか始めてかもこんなに甘いの(笑)

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