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俺のコイビトである女の子は、ちょっとおつむが弱く、感受性が高い。ていうか涙もろい。ちょっとのことですぐ泣いちゃうし。一回泣いちゃうとなかなか泣き止んでくれないし。
「……なんで泣いてんの」
そんな彼女が、部屋の真ん中で鼻をすんすんさせて泣いてた。ポロポロ流れる涙は反射してキラキラ輝いている。
「あ、あつしくん、あのね」
嗚咽混じりの声で紡がれた言葉よりも、俺は彼女の手に握られた見慣れたゲーム機のが気になって仕方なかった。あれはそう、彼女が最近ハマっているという、動物の住人たちと暮らすゲームだ。
「みんなが、わたしのこと、き、聞き上手だねって……」
褒めてくれたの。と続ける彼女に、俺はがっくりうなだれた。そんなことで泣いちゃうとか、まじ意味わかんねーし。大体泣かれるとびっくりするし、未だに慣れないし、見たくねーからはやく泣き止んでよ。お前の笑顔が好きだから、なんて、恥ずかしくて言えないけれど。