アヤ(以下絢)「……で、では引き続き対談を進めたいと思います……」 アオイ先輩(以下蒼)「あれアヤちゃん、なんか元気なくない? 大丈夫?」 絢「き、気のせいじゃないですか? 私めちゃめちゃ元気ですよ?(誰のせいだよこの野郎……!!)」 蒼「あ、そういえばさっき今日の朝に栄養ドリンク10本飲んできたって言ってたもんね。そりゃ元気だよね」 絢「そ、そうですよ! え、栄養ドリンクのお陰でめちゃめちゃ元気ですよ!!」 蒼「それはよかった。人間は元気な方がいいもんね。まあ俺は強い人間を弱らせるのも嫌いじゃないけど――」 絢「あーそれ以上喋ったら色々と危なそうなので一旦黙ってもらえますか」 蒼「あ、そう?」 絢「……気を取り直して今度は私がアオイ先輩に質問します。ので答えて下さいね」 蒼「うん、分かった。どんな質問なの?」 絢「ええっと……」 蒼「……?」 絢「……」 蒼「……」 絢「……あの、」 蒼「……何?」 絢「すっごい微妙な質問なんですけど、聞いちゃって大丈夫ですか?」 蒼「さあ、まあ多分大丈夫なんじゃない? 保証はしないけど」 絢「じ、じゃあ読みますね……えっと、」 蒼「……」 絢「“結局のところあなたはいい人なんですか? それとも悪い人なんですか?”」 蒼「……」 絢「……」 蒼「……」 絢「……」 蒼「え、なんでそれを俺に聞くの?」 絢「さ、さあ……」 蒼「だってさアヤちゃん、ここでもし俺が“俺はいい人です!”なんて言ったら、俺はただの嫌な奴からただのナルシストになっちゃうよ?」 絢「そう……ですかね(でも嫌な奴よりはナルシストの方がマシなんじゃ……しかも今自分で自分のことを“嫌な奴”って言ったし)」 蒼「っていうかさ。本編見てくれた人に同じ質問したら多分満場一致で悪い人になるよね、俺」 絢「(どうしよう……私もそう思うけど、もしここで“そうですね”なんて言ったら、私は生きて帰れないような気がする……)」 蒼「んー。良いとか悪いとか自分ではなかなか断言出来ないけど、まあいい人ではないんじゃない?」 絢「そうですかねえ……」 蒼「うん。てか読者の人には絶対こいつ邪魔だって思われてたと思うし」 絢「あ、アオイ先輩……そんなに自虐に走らないで下さいよ……」 蒼「いや、だってさ。俺の行い見て“わーこの人素敵!正義の味方だわ!”とか思う人なんてそういないでしょ?」 絢「まあ、そうかもしれませんけど……」 蒼「けど?」 絢「私は悪い人じゃないと思いますよ。っていうかあなたはただ人一倍不器用なだけなんじゃないかと……」 蒼「……」 絢「……」 蒼「……アヤちゃんってさ」 絢「……?」 蒼「マザーテレサの子孫か何かなの?」 絢「はい?」 蒼「だってアヤちゃん、あまりにも寛容すぎるし優しすぎるし。なんかもう、最近はもしかしたらこの子は人間じゃないんじゃないかと思ってきたんだけど」 絢「いやちょっと待って下さい私まだ人間やめたくないです」 蒼「俺にとってアヤちゃんの性格以上に不思議なものはないよ」 絢「そうですか?」 蒼「うん。でもそんなに他人に優しくしてたらいつか勘違いした変な奴に付きまとわれるかもしれないし、その辺気を付けた方がいいよ?」 絢「は、はあ……?」 蒼「アヤちゃんに何かあったら怒り狂うのはルイなんだからね。せいぜいルイを犯罪者にしないように頑張りなよ」 絢「ちょ、せっかく一瞬穏やかな雰囲気になってたのにそんな物騒なこと言わないで下さいよ……!!」 蒼「ああ、残念だけどアヤちゃん、穏やかって言葉ほど俺に不似合いなものはないからね」 絢「それが自虐なのか事実なのか判断し難い私はどうしたらいいんでしょうか」 蒼「さあ? 自分で考えれば?」 絢「いや、ちょっと投げやりすぎませんか……」 蒼「そうかな? まあ自分の道は自分で切り開くものなんだよ、アヤちゃん」 絢「ちょ、なんか最後にびしっとかっこいいこと言ったみたいになってますけど全然決まってないですからね!!」 蒼「うん、そうだね。でも俺の言ったことに対してあたふたしてるアヤちゃんは俺以上に決まってないよ」 絢「(う、言い返せないのが憎い……!)」 ▼全てが終わって平和になろうとも、この2人はやっぱりバトルをする運命なのかもしれません。 戻る ( 2012.08.07 presented by yusa ) |