>> さがたん! 土山 ちょっとアレ 2月6日。 男はこの日を待ちわびていた。 その男は、ジミーこと山崎退。 鬼の副長、土方と付き合って初めての誕生日だ。期待しないわけがないのだろう。 山崎と土方は、セックスをしたことがまだ一度もなかった。 正確には、まともに、だが。 いざ挿れてみると山崎はあまりの痛みに喚き出し、その痛がりようで土方は萎えてしまったのだ。 まぁ土方が萎えてしまうのも頷けるような叫びだったのだが。 「あの時は何の知識もない状態だったけど…今回はたくさん調査とかしてきたし!」 多少不安もあった山崎は後孔を弄ってみたりもしていた。 ここまでの流れをまとめてみると、山崎はこの誕生日という機会にヤることをヤってしまおうと準備万端なのであった。 同日 副長室では土方十四郎が唸っていた。 今日は恋人の誕生日で、プレゼントを考えていたのだが全く決まらなかった。 何故今頃プレゼントで悩んでいるのかといえば、土方は恋人である山崎の誕生日を完全に忘れ去っていたのだ。 気付いたのだって山崎からのメールで思い出したほどだ。 メールの内容は夜部屋に行きますという報告だけのものであったが語尾に「♪」が着いていたのだ。 普段は全く飾り気のないメールなのにそんなものが着いていれば誰でも気付くのだ。 その日は何かある、と。 カレンダーを見てみればしっかりと書き込まれていて、気付いた土方はこうしてプレゼントに悩んでいるのだ。 おそらく、今夜部屋に来るというメールは「期待してます」という意味なのだろう。 何をやれば喜ぶんだ? ラケットじゃ絶対他の奴とかぶるな。 指輪…は、無し!却下! 恥ずかしいだろそんなん!何考えてんだ! 土方の焦りとは無関係に時間は過ぎ、 結局は何も決まらないまま夜になった。 もうこの際言葉だけで済ましてしまおうと決めた土方は言い訳を考えはじめていた。 一日中悩んでいた土方の脳は少しおかしくなっていたらしく、普段は絶対に口にしないようなことを口走っていた。 部屋の前にいる山崎にも気付かずに。 「ハッピーバースデーさがる、プレゼントは俺だぜ…なんてな」 さがる誕生日おめでとう! 愛してるよ! |