>> もう一度 佐政 結局俺は佐助が好きだった。 そんなこと、今更解ったところで遅過ぎたのか。 だがまだ勝算はあるはず。 飲みかけでぬるくなったコーヒー牛乳のストローを噛みながら考える。 放課後、チャリ置き場で待ち伏せした。 しばらく待ってたら、佐助は女子と一緒に現れて、俺の機嫌は急降下した。 でも俺に気付いた佐助はさっさと女子を追い払った。 「…どうしたの」 佐助は少しイラついてる。 俺がどうしたものかとしばらく考えていると佐助が俺の腕を掴んだ。…ちょっと痛いのは我慢しよう。 「…なんのつもり?」 「佐助…「政宗は俺が気持ち悪いんでしょ?そうだよね、男同士なのにそんな、さ…本当、ありえない…」っ、俺は…、」 怖い。今更、想いに気付いて、伝えて、拒絶されたら? 気付いたら佐助は俺のすべてだった。 馬鹿だよな。 依存して、近すぎて大切さに気付けなかったんだから。 …拒絶? 違う。佐助は俺を拒むことはしない。 まだ、間に合う。 「佐助は俺のこと、好きか?」 「は?…なんで?」 佐助は混乱してる。 何故俺がそんな事を聞くのか理解出来ないんだろう。 「まだ、好きか?」 「…、」 「…っ、俺は、お前が好きだ」 「…!」 ほら、俺から言ったぜ? だからはやく俺を、 もう一度、愛して。 |