>> 転校生

佐政
中学設定



放課後、誰も居ない教室で何をするでも無く黒板を見つめる。

今は夏。
窓を締め切っていれば、当然教室は蒸し暑くなる。

「暑…」

だが窓を開ける気にもなれず、ただ黒板を見つめる。

でもそろそろ流石に暑い。
じんわりと汗が滲む。
することもないしもう帰ろう。

帰る支度をしていたら、後ろのドアが開いて人が入って来た。

見たことの無い奴だった。
うちの学校は、生徒の人数が少なくて、知らない奴なんか居ないはずなのに。

しかもそいつが手首に赤いリボンを巻いていて、それが血に見えて一瞬ぎょっとした。

背中につ、と汗が流れる。

なぜか異様にドキドキする。

ワイシャツが汗でぐっしょり。

たぶん数秒のことなんだろうけど、とてつもなく長く感じた。


落ち着いてそいつを見つめる。

茶色がかった髪に肌は白くて女子みたいだった。
右側の目には眼帯をしていて、前髪も右側に被さっている。
そして左目は綺麗な金色にも見える茶色。

「お前、誰?」

「……伊達、政宗」

声はまだ声変わりもしてなくて、高め。
なんて観察してたら伊達が近づいて来た。

「……お前は?」

そういえば、まだ名前言って無かった。

「俺様は、猿飛佐助。」

「さるとび、さすけ。」

ちょっと嬉しそうに微笑む伊達は少し可愛く見えた。









出会いました。
 
 
 
(俺、転校生なんだ。)(へぇ!じゃあこれからよろしくね)(うん!)((…かわいい))
 
 
 
佐政で中学生設定です。
赤いリボンが血に見えたって所が書きたかったんです。
シリーズ化しようと思ってるんですがどうですかね…

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