『ツナ…、ツナ!』 「んー…?」 『ツナ!!』 「……わっ!?」 いつの間にか眠ってたオレ。 日は沈んで肌寒い。 だけど、ちゃんと布団が掛けられていたから体が冷える事はなかった。 「あれ、オレ達、布団かけてたっけ?」 『ううん。もしかして、お母さんがかけてくれたのかな?いつの間にかフゥ太君もいないし』 「あっ、本当だ……というか今、何時?」 『六時』 「オレ達、そんなに寝てたの!?」 『まーまー、いいじゃない!たまにはこんな日も!あー!お腹、空いちゃった!』 「起きたらすぐ食べて、またゆっくりしたら太ー……と、今のなし!」 『………』 「嘘だから!!冗談だから!今のは聞かなかった事にして、奈都姉!!」 『……決めた』 「えっ、何を?」 『ツナ、食後は町内マラソンしよう。』 「ひぃぃ!!恐怖のマラソン再びー!?」 「お前ら、いちゃつくのも、その辺にしやがれ」 「んなっ!?べ、別にいちゃついてなんか…!!」 『あっ、リボーン君!何でそんな所に?』 声の方を見るとリボーンが笑みを浮かべてオレ達を見ていた。 寝起きだからぼーっとしてしまうけれどオレはリボーンの持っている物に注目。 「また何か…って!ちょっと待て!そのカメラはなんだよっ」 「あぁ、ちょっといいネタを仕入れた」 『ネタ?』 「さっきのお前達をちょっとな。」 『さっき?一緒に寝てた時を撮ったの?別にそれくらい…』 「まぁ、うん…、恥かしいけど」 「甘ぇな。雲雀に見せたら群れるなってうるせぇぞ」 『……!!』 「オレは別に大丈夫……だよな、うん!風紀委員じゃないし!!」 『ちょ、ツナ!!裏切り者ーっ!!』 「ツナ、落ち着いてんな。」 「だって別に…。シスコンなんて、もう既にみんなに言われてるし!」 「開き直ってんじゃねぇぞ、姉弟揃って雲雀に咬み殺してもらうか」 『な……っ』 「んなーっ!何でだよ!!」 「お前ら何か忘れてねぇか」 『忘れるって何を…?』 「今日はゲームして昼寝して夕飯食って寝て、それで終わりだと思うな」 「はぁ?他に何かやる事、あるのかよ」 『……あぁ!?』 「何!?どうしたの、奈都姉!」 『宿題、すっかり忘れてた!!』 「宿題?出てたっけ、そんなの」 『出てたよ!明日、提出!!』 「えぇ!?」 こうして夕飯の後はリボーンにねっちょりと勉強させられた。 お茶を持ってきてくれた母さんは一緒に宿題しているオレ達を見てあらあらと笑っていた。 「ツナー!奈都ー!遊べーっ!!」 『ご、ごめんね、ランボ君…!!今はちょっと…!!』 「これって公式を使えばいいの!?あぁ、分かんないーっ」 「なら分かるまでやれ。昼寝したから起きていられるだろ」 「…ー…っ!!」 『……っ!!』 ひぃぃ、とオレと奈都姉の悲鳴が部屋に響くのは言うまでもない。 end 2010/02/02 |