俺は甘いものが大の付くほど嫌いだ でも 甘いものを食べる君は好きだよ? 「あ、甘い」 「ん?」 「このお菓子、美味しいです!」 おいひいですねぇと言いながら、審判小僧が頬張るのは、 砂糖でがっちがちにコーティングされた、パンみたいなやつ。 見ただけでも甘ったるさで溶けそうだ。 「親分も、いります?」 「要らん」 「なんでですか!?」 「生憎、甘いのは嫌いなんだよ」 「親分のバカ!バカ親分!ゴールドからバカゴールドに改名しちゃえ!!」 何で甘いもの嫌いって言っただけで こんなに言われなきゃいけねぇの?とかあくまでも親分に対してこんな口聞きやがって、とか色んな感情が巡ったけど我慢。 嫌いなもんは嫌いなの。と言ってやると、 審判小僧はさらに激情したらしく、 「バーカ!親分しね!バカバカ!大っ嫌い!!」 …待て待て。 一万歩譲ったとして、【バカ】と言われるのは まぁ、そういう子だからな。で許される。 だけど【しね】って、【しね】って。 ほんと可愛くねぇな、子分の分際でこの野郎。 「じゃあ親分の誕生日ケーキ、一緒に食べられませんね」 ぷく、と頬を膨らませた審判小僧が、ぽつりと呟いた。 前言撤回。 どこぞのツンデレだ、畜生。 (可愛いなんて言ったら怒るに決まってる、我慢、我慢。) 「あ!親分に誕生日ケーキ買った事ばれちゃった!!」 審判小僧は、口に手を当てた。 「…どうしよう…タクシーに怒られちゃうよ…」 「皆で買ってくれたの?」 「はい…」 「それで…」 「親分に、ドッキリしようと思ったんです」 「そうか」 「あーもう、どうしよ…」 「大丈夫だよ」 審判小僧は、え?と言うように俺を見た。 俺は審判小僧の頭を撫でてやった。 ------------- --------- ----- -- 「ゴールドさん、誕生日おめでとーっ!!!」 「う、っわ、すっげぇ嬉しいよ、ありがと」 「びっくりした?」 「うん」 「あはは、ゴールドさん引っかかりましたね〜」 「ほんと、びっくりしたよ」 かくして、事は片付いたのであった。 (ま、俺の演技力があればそんなこと簡単だけどね) ハニー・スイート・シュガー 「たまには甘いのも、悪くない。」 ---------- 20130110 お誕生日なあじけに捧げるG審! あまあま目指し見事に玉砕しました^▽^ はちかにあまあまはまだ早かったようです あじけにとって良い1日となりますように! 大好き!ヾ(@⌒ー⌒@)ノ |