ああ、
僕はあなたが大好きだから。

応えたいのは、やまやまですが。



・・・



「ミラーマン」
「何だ」
「…すき、なんだけど」
「無理」
「即答!?」



ボーイはこの世の終わりみたいな顔をした。
(まったく。おおげさな奴だ。)
俺が大きく溜息を吐くと、ボーイは、



「…ごめん、迷惑だった?」
「いや、全然」
「そっか…」



ボーイはがっくりと項垂れた。
(ごめんな、ボーイ。俺、お前のこと大好きだよ)
俺はボーイの頭をくしゃりと撫でてあげた。
ボーイは顔を上げ、困ったように笑った。



「…ミラーマンは、優しいね」
「…違う」
「え?」
「何でもない」



ボーイは、そっか、と呟いた。
(優しいわけじゃない。せめてもの償い)
俺は、ボーイが大好きだよ。でも、俺は男だ。
(もちろん、告白してきたこいつも。)
付き合った事がバレて、俺が傷付けられるのは、構わない。
(怖いのは、ボーイが傷付けられる事だ)



俺は、もう一度溜息をついた。
ボーイが悲しそうな顔をしたのを、俺は見なかった事にした。
(そんな顔をするのは、やめてくれ)
俺はぎゅう、と目をつぶった。



消えてくれればいい。俺の世界なんて。
消えてくれればいい。目の前の世界なんて。



俺の世界を白紙に戻して、
もう一度、違う俺になって、
(その時は、私、かも知れないだろ?)
もう一度、ボーイに出逢って…







(お願いだから、そんな顔をしないで。)





理解不能な笑顔

(ああ、僕は君を愛しているよ)
     (君の気持ちに応えたいのは、)

  (やまやまですが。)



「愛してると、伝えたい」



・・・・・・・・・・
boyが変な目で見られるのを避けるために
boyを振っちゃうミラーちゃんのはなし

boy→(←)ミラー的な感じだよね

おそまつ