ろぐ | ナノ
ウイーン


「いらっしゃいませー」

「『どうもこんにちは、可愛い店員さん』」

「こんにちはお客様」

「『わ』『冗談のつもりで言ったのに』『本当に可愛いなあ』」

「それはどうもありがとうございます」

「『その黒髪とかいいね』『白い肌と赤い唇のきみによく似合う』」

「(えー何この人新手のナンパ?)」

「『うん、そう』『つまりものすごく好み!』」

「(どうしよう店長を呼んだほうがいいのかもしれない)」

「『ところできみってもしかして新人さん?』『僕ここにはよく来るんだけど見ない顔だね』『こんなに可愛い子がいたらもっと早く気づくだろうし…』」

「せ、先週から入りました」

「『ああやっぱり!』『店長は素晴らしい人材を見つけたね』」

「どうも…?(ちょ、だれかヘルプ!こういうお客様への対処はどうすれば…)」


新人店員は先輩にアイコンタクトを送った!


「(とりあえず注文聞いて流しときなさい!)」


新人店員は先輩からのアイコンタクトを受け取った!


「お客様、ご注文はいかがなさいますか?」

「『ああ』『そうだったそうだった!』『危うく注文を忘れるところだったぜ』」

「はは(愛想笑い)」

「『スマイル1つ』」

「……(ぽかーん)」

「『いや』『間抜け面じゃなくてさ』」

「(まっ間抜け面ぁ!?)」

「『スマイル1つください!』」

「…ははっ(愛想笑い)」

「『……』」

「…お客様、ご注文をどうぞ」

「『うーん』『それじゃあポテトのMサイズを』『あ』『それからバニラシェイクも』」

「かしこまりました。ポテトMひとつ、バニラシェイクひとつ、合計250円になります」

「『あれ』『そんなに安いの?3品頼んだのに』」

「……、す、」

「『す?』」

「スマイルは0円ですので」

「『あ、なるほど』」

「…どうぞ、ポテトMとバニラシェイクでございます」

「『どうも!』『はいお金』」

「250円ちょうどいただきます」

「『はーい』」

「………、あのーお客様」

「『はい?』」

「……まだご注文が?」

「『ううん』『ないよ』」

「(なら戻れよ)」

「『あーいまなら戻れよって思った?』『だめだめ、お客さんにそんなこと思っちゃあ!』」

「(ぎくっ)」

「『顔に出やすい新人さんだね』」

「あははすいません(愛想笑い)」

「『あ』『飛沫ちゃんからメールだ』『それじゃ、またね!』」

「またのご利用お待ちしておりますー(二度と来んな)」


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111204//新人さん
どうしようもないぐだぐだ感。球磨川さん来たらとりあえず逆ナンする
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