※会話文多め

「ちょっと名前〜、何してたのぉ?」
「ごめんごめーん。ちょっとある男子がウザくて屋上でお昼してきちゃった。でもそいつまで屋上でお昼しててさー」

「何それやっば。同クラ?」
「それが今年同クラになっちゃってさ!どーしよ私死んじゃうぅ」
「なんかあったらウチらんとこ来ればいいって!!女子トークしよーぜ!」
「助かるっ!もう休み時間全部来るし」

キャハハと笑ってみせる。

_気持ち悪、吐きそう。

そう思うのも、もうこれで何度目だろうか。
軽く50回は超えているけど去年の5月頃からつるみだしたことを考えると200回くらい?毎日話す度に思うことだからそうだね、1日1回思うの。

「あ、それでさぁ今日5対5くらいで??合コン誘われてんだけど行ける?」

別に何もないけれどとりあえず携帯を開いてカレンダーを開き予定を見る。
もちろんそこは真っ白で苦笑を零しそうになるも我慢我慢。

最上級の作り笑顔で

「真っ白真っ白!行けるよ。どこ高の人?」
「なんだっけ、鮫柄??でもあそこ寮だからそんな遅くまでは無理っぽい」
「まじかー、まあ私も無理だけど」

江ちゃんが言ってた凛がいったとこ…
ま、こんな合コンなんかに凛が参加するわけないか。

「名前は仕方ないじゃん?うちらも家のルール破れとか言えねーし。んじゃあ、学校終わってすぐ近くのコンビニっつってもいつもの場所で待ち合わせなっ!鮫柄も始業式らしいからいつもより早くから合コンスタート」
「やぁん何の下着履いてこぉ」
「何何、もうヤる気まんまん?この肉食めー」
「名前もそれくらいの勢いで男探しなよぉ」


誰が興味もない男とヤるか、私はちゃんと心から好きだと思った相手に初体験捧げるつもりなんだよ。お前らみたいなビッチと一緒にすんな!


なんて言えたらいいんだけどここまで来たら私には彼女らから離れることができない。

もうちょっとハキハキとした女の子に生まれてこれてたならなー。


一度でいいから同性に自分の思ったことをハッキリ言ってみたい。


そうしていつものように帰路を歩き自宅のクローゼットを漁って、外出用(もはや合コン用)に買っている服と下着(履くだけ)を着て待ち合わせ場所まで行ってしまう。

私はただの弱虫だ。

(笑顔の裏の独り言)
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