好きだ。

 とだけノートに書いて、そのページを丸丸一枚破く。それで紙ヒコーキを折る。

 紙ヒコーキを折るのが大好きだった。幼稚園、小学校などでは、それで一躍ヒーローにもなれた。いつ、だれと競争しても俺のヒコーキが一番遠くまで真っ直ぐ飛んだから。

 さあ、今日、久しぶりにその特技とも趣味とも言えないものを活かすかな。
 俺のありったけの思いを乗せよう。
 そして、それを君のちいさな背中にぶつけよう。

(くしゃりと丸められたってかまわない)

 

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