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17-01

純の全てを理解しろ、と言われても無理だ。
だって、元々別の人間だし、ましてや赤の他人だ。
全てなんて一生かかっても理解できない。
…でも、一生かけて純のことをなるべくたくさん理解したいと思ってるよ、俺は。

「…純。」

名前を呼んで見たものの返事はない。
そりゃ、そうだよな。
いないと思ってたやつがここにいるんだもん。

「純…」

もう一度呼んでも返事はなくて、純の元まで足を進める。
ヤマトは気を利かせて、空を連れて教室を出て行った。
その時の純の顔、正直見たくなかった。
空やヤマトに助けを求めるような顔だったから。
でも、純には悪いけど、俺の話が終わるまでは会わせてやれない。

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