16-02
放課後。
テスト前で部活のない私と空は教室でテスト勉強をしていた。
教室の辺りは時間が経つにつれ、静かになっていき、教室での勉強は意外とはかどった。
「そういえば、お昼休みどこ行ってたの?」
「ヤマトくんとちょっとね。」
「ふーん。……ねぇ、空。私、太一に告白、された。」
「そう、よかったじゃない!で、どうしたの?」
せっかく覚悟を決めて、話したというのに、空はあんまり驚いてない。
ということは、太一から話を聞いたんだろう。
「…ごめんって言った。そこから、ちゃんと話してない。」
「太一のこと、好きなんでしょ?なんで振ったの。」
「空には言ったじゃん。気まずくなるのが嫌だって。」
「私に言わせれば、すでに気まずくなってるわよ。あんたたち。」
空にあっさり核心を付かれ、言い返せない。
「純、気まずくなりたくないって言ってるけど、本当にそれだけの理由?私にはそうは思えないんだけど…」
空は本当になんでもお見通しらしい。
隠し事なんて出来た試しがない気がする。