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12-01

「37.8℃ね。今日はお休みした方がいいわね。」

次の日、私は風邪をひいた。
昨日、家に着く頃には下着までずぶ濡れだった。
まだ冬ではないとはいえ、紅葉が目立つ季節に長時間ずぶ濡れでいれば、風邪もひくはずだ。

とりあえず、37.8℃と高いのか高くないのか微妙な体温に感謝した。
熱が高ければ、体は余計怠いし、かといって、平熱だと学校行かなきゃいけないし。
昨日の今日で太一に会うのは正直、気まずい。
太一はなんで告白なんてしたんだろう。
太一とは気まずくなんて、なりたくなかったのに。

「純、お母さんも仕事行くわね。お昼ごはんは冷蔵庫に入ってるから。なにかあったら、電話しなさい。」
「はーい。」

お母さんのいってきますという声とパタンというドアの音を聞いて、私はベッドから起き上がって、掛け布団だけ持ち、リビングへと向かった。
テレビの電源をいれ、ベッドにごろん、と横になった。
リモコンで適当にチャンネルを変えるが、特に面白いものがやっているわけでもなく、適当に押したボタンの番組を眺めていた。

手持ち無沙汰になって、考えることはやはり、太一のこと。
なんで、告白なんてしたんだろう。
考えても分かるはずないのに、嬉しさ半分、悲しさ半分のこの気持ちをどうにか処理したかった。

気付けば、私は眠っていた。

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