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10-01
そんないつもの日々が変わったのは季節外れの雨の日だった。
「はぁー。つっかれたー。」
「お疲れー。新キャプテンさんはいろいろ大変だねー。」
「マネージャーも変わんねぇだろ?」
私たちは部誌を書くために残っていた。
雨だったから、室内で筋トレしていただけだったけれど、部誌には腹筋何回、とかランニングコース何周とか筋トレメニューをすべて書かなくてはいけないため、結構な時間がかかってしまった。
「部誌も書き終わったし、帰ろー。雨、強まってきたし…」
「そうだな。…あ、俺さー、朝学校来る時に傘壊しちまったんだよなー。傘入れてくんね?」
そういえば、朝は風も強くて、何人か傘を飛ばされてる生徒がいたなぁ。
まさか太一もその仲間だとは思わなかったけど。
「いいけど、濡れても知らないからねー。」
私たちは荷物を纏めると、帰路に着いた。
太一は俺の方が身長高いから、と傘を持ってくれた。
思いも寄らない相合傘。
隣を歩く太一をチラッと横目で見た。
昔は同じくらいだったのに、いつの間にか太一の方が大きくなって、その差はどんどん広がって。
男の子なんだなって改めて思う。