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08-02
だけど。
「お前が一生懸命って言葉を使うの、俺は納得いかない。一生懸命頑張ってる純に失礼だ。」
「太一…」
「なんのためにサッカー部に入ったのかは知らないけど、あんま俺らのことバカにすんなよ。」
言い過ぎ?
そんなの知らない。
だって、俺らの大事なマネージャーが、ちょっと関わっただけの奴にバカにされて許せる程、俺は人間出来てない。
俺ってゆーか俺ら、かな。
「八神の言うとおりだな。佐藤がなにも言わないからと甘え過ぎた結果だ。マネージャーを続けたいなら、今日からはちゃんと働くんだな。」
キャプテンの厳しい言葉に目を潤ませるかと思ったけど、そんな事はなく。
「…私、マネージャーやめます。失礼します!」
それだけ言うと、荷物を掴み、部室を出て行った。
「なんか…嵐のようだった…」
「全くだ…」
「女の子って怖いね…」
俺もキャプテンももちろん純も過ぎ去った嵐に安堵するのだった。
「さぁ、いつも通り、練習するか!」
キャプテンの一言でみんなグラウンドへと向かった。