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04-01

「…純?」

突然、目の前が暗くなり、声を掛けられた。
顔は上げずにそのままだったけれど、彼女の心地いい声と彼女の落ち着く香りでそれが誰だかすぐに分かった。

「空…」

空は私の姿を見ると、一目散に寄ってきてくれた。
空は一緒にいた子を先に行かせ、私の隣にそのまま腰掛けた。

「純、なにかあった?」
「な、んでもない…」
「ホント純は昔から隠し事が下手よね。」
「空が鋭いだけでしょ…」
「ふふ。純のことに関してだけよ。何年親友だと思ってるの?」

空の醸し出す雰囲気がそうさせるのか、はたまた別のなにかなのかは分からないけれど、空の隣では自然と笑顔になれる。
さすが、小さい頃からの親友。

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