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01-02

「サッカー部のマネージャーになってくれねぇか?」

一年の頃に太一に頼まれて、特に断る理由もなく始めただけのマネージャーだった。
特別、サッカーに興味があったわけでも、詳しかったわけでもなく、本当に断る理由がなかっただけだった。
それでも、サッカー部のみんなのキラキラ輝く姿を見ていたら、サッカーというスポーツが好きになった。
否、サッカーをやっているみんなの姿を好きになった。
ルールはいまだにわからないことも多いけど(オフサイドなんかは何回説明されても分からない)、少しでも彼らの力になれればと私なりに努力しているつもり。

なのに、顔も名前も知らない子に私は罵倒されているのである。
もちろん、私の知らない所で。
別に私の耳に入らないままならば、なにも問題はない。
私もあるかないかも分からない噂に気分を害することなんてないし。

しかし、こうして聞こえてしまえば、話は変わってくるだろう。

まだまだ子供な私。
あんなこと言われて、傷つかないほど、私の心は強くない。
私だって、出来るなら空やミミちゃんみたいに可愛くなりたいと思う。
でも、現実問題、整形なんて出来ないのだから、いちいち顔のことを言わないで欲しい。
顔の悪口だけが嫌なわけではないけど。

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