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03

「太一、アイス食べないの?」
「え、ぁ、うわっ!」

一人で葛藤していると、純が覗き込んで来た。
いつの間にかアイスは食べ終わっていたらしい。
いきなり飛びのいた俺を怪訝そうな顔で覗き込まれるが、さっきまで俺の脳内にいた純を思い出してしまい、顔が赤くなるのを感じた。

「太一、顔赤いけど、風邪?大丈夫?」
「だ、大丈夫っ!」

純のエロいところ想像してました、とは言えるはずもなく、自分の手の中にあるアイスを一気に食べるしかできなかった。
純はなんだか納得してないであろう顔をしてるけど、俺の葛藤なんて分かるはずないだろう。

あぁ、やっぱり女より男の方が早く成長するんだな。
少なくとも、そーゆーエロいところでは。
そう身をもって実感した。

大人な俺は他の奴らの前でこーゆーアイスは食べるなよ!と意味の分からない命令をするしかできなかった。


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