夏色ドロップス | ナノ

act.04

「トコモーン!」
「純ー!」

朝になり、寝ていたはずの場所に純とトコモンはおらず、子どもたちは必死に探していた。
タケルとロップモン、テリアモンはパートナーがいなくなったことで、とても不安そうな顔つきをしていた。
特にタケルはやっと再会できたパートナーがいなくなって、ひどく動揺していた。

「トコモンならモーマンターイ!」
「きっと純と一緒だから安心しなよー!」
「そ、そうだよね!純ちゃんがいるもんね!」

ロップモンとテリアモンも不安が全くなかったわけではないが、タケルの傍から離れることはなく、元気づけさせた。

その頃、アグモンはかつての自分の姿であるコロモンの匂いを辿っていた。
そして、その匂いを辿っていき、着いた先はあの滝であった。

「あっ!!」
「アグモン!」
「純!トコモン!ここにいたんだね!コロモンまで!」

滝の中には純とトコモンだけではなく、本来の村の主であるはずのコロモンの姿もあった。
純はコロモンから聞いた話をアグモンに簡潔に伝えた。
元々この村はコロモンの村であること。
パグモンたちが純たちをここに監禁したこと。
そして、パグモンたちが太一たちを騙していること。

「早くみんなに知らせなきゃ!」
「アグモン、この檻、壊せない?!」
「やってみる!」
「おっと…そうはいかないぜ…」

突然現れた三体のガジモンに太一が不在で進化できないアグモンは太刀打ちすることができなかった。
どうすれば、太一たちにここにいることを知らせられるのか。
アグモンがガジモンの攻撃から純たちを守っている間、純は必死に考えていた。
そして、ひとつの案が浮かんだ。

「アグモン、滝だよ!滝を攻撃して!」
「滝…?そうか!!ベビーフレイム!」

アグモンは滝を狙い、攻撃を続けた。
ガジモンはそれを見て、笑いながら、アグモンへと攻撃を続けた。
太一たちなら滝から出る湯気に絶対に気付いてくれる。
純とアグモン、トコモンはパートナーを信じていた。


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