夏色ドロップス | ナノ

act.03

しばらく進むと自動販売機が見えてきた。
自動販売機を見つけた瞬間、コーラを飲みたいと言っていたミミの目がキラキラと輝き出した。

「ミミ、まさか、飲みたいなんて…」
「そのまさか!」

パルモンの問いに元気よく答えると、ミミは自動販売機まで走っていく。
自動販売機にお金を入れると、自動販売機の中からヌメモンが現れた。
ヌメモンはミミをデートに誘っていたが、当然のごとく、ミミは断っていた。
それも、とてもひどい言葉で。
と同時に太陽に雲がかかり、太陽の光が遮られた。
ミミの発言に怒った大量のヌメモンがうんちを投げつけながら、子どもたちに向かって来た。
純は咄嗟に両腕でロッテリアを抱え、走る。

「分かれて逃げよう!」

たまたま近くにいた太一が純の腕からテリアモンを自分の頭へ移動させ、純を引っ張った。

「こっちだ!」
「あ、ありがと…」

純は多少の気まずさを覚えたが、ヌメモンたちから逃れるのが先決だ、と二人で必死に走った。
しばらく走ると、突然、ヌメモンたちの顔に恐怖の色が浮かび、すぐさま逃げて行った。
純たちの目の前にはくまのぬいぐるみのようなデジモンがいた。
テリアモンによると、もんざえモンといういいデジモンのようだが、どうやら様子がおかしい。
その証拠に太一たちの姿を見つけると、すぐに攻撃をし始めたのだ。

「ベビーフレイム!」
「「ダブルタイフーン!」」

アグモンたちも負けじと攻撃するが、もんざえモンには効かなかった。

「俺が囮になる!お前はそこにいろ!」

太一は純の返事を待たず、純とテリアモンたちを無理矢理、草むらの中へ隠すと、アグモンと共に走って行ってしまった。
もんざえモンは太一を追いかけていった。

「ど、どうしよう…」

しばらく経っても、太一たちが戻ってくる様子がなく、純は太一たちを探すことにした。

「どこに行ったんだろう?」
「太一ならモーマンターイ。」
「アグモンもいるもんねー。」

ロップモンたちに励まされながら太一たちが逃げた方へ歩いていくと、遊園地のような場所に出た。
そこはカラフルな街並みで自然と気分があがる街だった。


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