突然、後方がザワザワと騒がしくなった。
「あの声は…ヌメモン!」
「ヌメモン?」
「暗くてジメジメしたところが好きで知性も教養もないデジモン!デジモン界の嫌われ者って言われてる…」
「強いの?」
「弱い!」
「弱いけど、汚い!」
子どもたちは汚い、の意味を理解できなかったが、ヌメモンの姿を確認したデジモンたちが一目散に走り出したので、子どもたちも慌ててその後を追った。
「弱いのに、どうして逃げなきゃいけないのー!!」
「すぐにわかるよー!」
ロッテリアが四足歩行で走りだし、ロッテリアの重みから解放された純はあっという間に子どもたちの先頭に立った。
すると、突然壁にピンクのうんちが飛んできた。
「きゃー!」
「汚ねぇ!」
「みんな、こっち!」
タケルが見つけた通路に逃げ込む。
その通路は坂道になっており、登りきると外に出ることができた。
空からは太陽の光がサンサンと降り注いでいた。
「ぎゃぁぁああ!」
登り切ったところで、ヌメモンたちを見るとヌメモンたちは来た道を戻って行っていた。
ヌメモンは太陽の光を好まないようだ。
「助かった…」
子どもたちよりもデジモンたちがヌメモンから逃れられたことを喜んでいた。
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bkm