突然、辺りの電気が消えた。
「な、なにっ?!」
「ブレーカーが落ちたのか?」
背後からはガシャン、ガシャン、とアンドロモンの歩く音が聞こえる。
あの鉄骨から、すぐ抜け出していたのだ。
「ど、どうしよう…」
「暗いから、アイツにもオレたちの姿は見えない。息を殺して静かに移動しよう。」
静かに動いていたものの、アンドロモンからは暗闇でも太一たちの姿がはっきりと見えており、攻撃の狙いを定めていた。
「スパイラルソード!」
「あぶなーい!」
後ろを見ていたロップモンの叫びで一斉に地面に伏せる。
子どもたちの頭上をアンドロモンの攻撃が通り過ぎて行った。
すぐ後ろにアンドロモンが来ているため、休んでいる暇はない。
すぐさま立ち上がり、再び逃げるのだった。
「また来る!」
「スパイラルソード!」
子どもたちは攻撃を避けるため、走っていた橋にぶら下がる形になった。
橋の上に戻れば、間違いなく攻撃されてしまう。
逃げ場がなくなってしまった。
純は辺りを見渡すと、クレーン車が目に入った。
純がクレーン車へと飛び移る。
それを見ていた太一も後に続いた。
「純、俺に任せろ!見てろよー!」
太一はレバーを操作し始め、アンドロモンをクレーン車で釣り上げた。
「今のうちに逃げよう!」
「みんなに知らせなきゃ!」
まっすぐ走り続けると、工場の屋上に出た。
そこにはヤマト、光子郎、ミミ、タケルも集まっており、なにか話していた。
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