夏色ドロップス | ナノ

act.02

子どもたちは四人ずつに分かれて、行動することになった。
純は丈の発案で太一と空と共に人間を探すため、工場内を探索していた。

「誰かー!誰かいませんかー!」
「人間なんているのかなー?」
「工場なんだから、いるに決まってるじゃないか!」
「ま、まぁ、丈先輩。テリアモンも思っててもそーゆーことは言わないの。」
「純もそう思ってるんじゃーん。」

ロップモンの発言に純は苦笑いするしかなかった。
しばらくすると、アグモンが機械に挟まれているロボットを見つけた。
近寄ってよく見ると、ロボットではなく、アンドロモンというデジモンだった。
ロッテリアたちの話によると、アンドロモンはとてもいいデジモンでグレイモンやバードラモンより強いらしい。

「アンドロモンなら、なにか知ってるかも知れないね。」
「アンドロモンを助けてあげよう。」
「うん!」

太一たちは全員でアンドロモンを引っ張り、なんとか機械から出そうとするが、なかなか出てこない。
引っ張っている時に太一が手を滑らせ、機械が動き始めてしまったが、そのおかげでなんとか機械から出すことができた。

「アンドロモン、起きないね。」
「うん…あ、アンドロモン、だいじょっ…きゃぁぁああ!」

アンドロモンは目を覚ましたかと思うと、純の足を掴み、そのまま逆さ吊りにしてしまった。

「シンニュウシャ、ホカク。」
「なにするんだ!」
「「ダブルタイフーン!」」

ロップモンとテリアモンの合体技で純はなんとか、アンドロモンの手から逃れ、そのまま太一とアグモンにキャッチされた。

「あ、ありがとう…」
「気にすんな。それより、あいつだ!」
「いいデジモンなんじゃなかったの?!」

アンドロモンが子どもたちを見る目は決していいデジモンのする目ではなかった。
太一は辺りを見渡し、アグモンにアンドロモンの天井を狙うよう指示をした。

「ベビーフレイム!」

アンドロモンの上に鉄骨が落ち、アンドロモンは身動きを取れなくなった。
しかし、それも少しの間だけだろう。

「今のうちに逃げるぞ!」

太一たちは一目散に走り出した。


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