夏色ドロップス | ナノ

act.03

「みんなぁっ!!逃げろぉぉっ!!」

子どもたちとデジモンたちは一斉に走り出した。
池にあった船の中に隠れることにしたのだ。

「テリアモン!俺の頭に来い!」
「モーマンターイ!」

全員が無事に船の元へ着きかけた時、空はピヨモンがいないことに気付いた。
ピヨモンはピョコモンたちを誘導していた。
空はピヨモンの姿を確認した瞬間、ピヨモンへ向かって走り出した。

「空ぁっ!」
「ダメだ!危険だっ!!」

純も空を追おうとしたが、ヤマトに手を掴まれ、それは叶わなかった。

「ふぅ…」
「ピヨモン、うしろーっ!!」

ピヨモンがピョコモンたちを誘導し終え、一息ついた時だった。
真後ろまで来ていたメラモンに攻撃されてしまったのだった。
空はそれを見て、一目散にピヨモンの元へ駆け寄り、ピヨモンを抱き上げた。

「空…ピヨモンのこと助けにきてくれたの?」
「もちろんだよ。大事な仲間だからね!」
「ありがとう、空。」

その後ろでメラモンが空に向かって攻撃しようとしていた。

「空!!危ない!!今度はあたしが空を助ける!」

ピヨモンは空を飛び、メラモンへ攻撃する。

「マジカルファイアー!」

しかし、ピヨモンの攻撃は効かず、逆にメラモンの攻撃によりダメージを当たえられてしまうのだった。

「ピヨモーン!!」
「みんなもメラモンを攻撃するんだ!」
「ベビーフレイム!」
「プチサンダー!」
「ブレイジングファイア!」
「エアショット!」

しかし、メラモンは攻撃を吸収し、どんどん大きくなっていった。

「メラモンには炎が効かないのか?!」
「僕に任せてっ!ブレイジングアイス!」

氷の技であるロップモンのブレイジングアイスにより、少し動きは鈍くなるもののダメージを与えられてる様子は見られない。

「俺は燃えてるぜーっ!!」

メラモンは叫びながら、子どもたちの方へ向かってくる。
ロップモンが必死で攻撃しているが、止まる様子はない。

「空が危ないのに…こんなとこで負けてられない!!」

空の腰の機械が光った。
進化の光だ!
子どもたち全員がそう確信した。

「ピヨモン、進化!バードラモン!」

ピヨモンの代わりに姿を現したのは、大きな翼を持った赤いデジモン、バードラモンであった。


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