夏色ドロップス | ナノ

act.05

ガルルモンはガブモンの面影を残しており、鋭い目つきでシードラモンを睨みつける。
ガルルモンはすぐさまシードラモンに噛みつき、ヤマトはシードラモンから解放された。

「はぁっ、はぁっ…」
「お兄ちゃん!」
「ヤマト、怪我してないっ?!」
「俺よりガブモンが…!!」

ガルルモンはシードラモンに果敢に立ち向かい、確実にダメージを与えていく。
ガルルモンの毛皮はミスリル並の強度のようで、ガルルモンの毛皮が当たるだけでも苦しいようだった。
シードラモンの必殺技がガルルモンに命中し、氷がガルルモンを覆ったが、すぐに抜け出し、

「フォックスファイアー!」

自身の必殺技をシードラモンに当てた。
シードラモンはその攻撃に耐え切れず、そのまま湖の底へと沈んでいった。


「なんとか無事だったみたいだね。」
「進化できんなら、始めからしろよ!」

そういうヤマトの顔はどこか嬉しそうだった。
照れ屋な彼なりの感謝の表現なのだろう。
そんなヤマトをよそにタケルはガブモンに抱きつき、感謝の気持ちを述べた。

「お兄ちゃんもホントにありがとう。」

その言葉にヤマトは顔を赤くしたのだった。

「でも、どうして今度はガブモンだけが進化したんでしょうね?」

光子郎が今抱いたばかりの疑問を口にした。

「もしかすると、ヤマトくんがピンチだったから?」
「この間、アグモンが進化したときも俺が危機一髪の時だった。」
「彼らが進化するのは僕らに大きな危機が迫った時ですか?!」
「きっと、そうよ!」
「そうだったら、やだな。私、空たちには危険な目にあって欲しくないよ…」
「…純。」

心に不安を抱いたものの、襲ってくる睡魔には勝てず、子どもたちは再び眠りにつくのだった。


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