夏色ドロップス | ナノ

act.05

シェルモンはグレイモンの姿を確認すると、太一を投げ捨て、グレイモンと対峙した。
太一はロップモンとテリアモンによって受け止められ、無傷で済んだ。

グレイモンはそれを見届けると、シェルモンに立ち向かっていった。
先ほどまでは三匹でも敵いそうになかったが、今はグレイモンだけで十分有利だった。

「いっけー!グレイモン!」
「メガフレイム!!」

太一の言葉を合図にグレイモンは必殺技、メガフレイムを放った。
シェルモンはその攻撃を受け止めきれず、海へと飛ばされた。
それを見て安心したのか、グレイモンはアグモンへと戻り、

「太一ぃ、腹減ったぁ。」

と一言呟いた。
そんなアグモンを見て太一もほっと一安心した。

倒された電話ボックスで丈が電話をかけようと頑張っているとき、デジモンたちも非常食で腹ごしらえをしていた。
デジモンたちも人間と同じようにお腹が空くと本領を発揮できないと学んだのだ。
まさに腹が減っては戦は出来ぬ、だ。

「なぁ、純。さっきのロッテリアってなんなんだ?」
「知りたい?」
「おぅ!」
「ロッテリアはねー、ロップモンとテリアモンの略!ロップモンとテリアモンって言うと長いんだもん。」

太一は一瞬ポカーンとしたが、いいな、それ!と笑った。
きっと、これから太一もそう呼ぶんだろうなー。
そう思いながら、二人の秘密(というわけではないが)に純はちょっとだけ嬉しくなるのだった。


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