夏色ドロップス | ナノ

act.03

「ミミちゃんは何持ってるの?そのバッグ、大きいけど…」
「これはねー…」

ミミのバッグから出て来たのは、固形燃料や釣り糸セットなど本格的なサバイバル用品。
父親から内緒で借りて来たようだ。
最後にまだ電話をかけ続けている丈を見ると、非常用と書かれたカバンを持っていた。
非常食係であるミミの代わりに非常食を持ってきていたのだ。

どうやら、食料はタケルの持ってきたお菓子、丈の持っていた非常食、そして、純の持っていた飴しかないことがわかった。
(純の持っていた飴が食料に含まれるのかは怪しいが)

非常食は計算上、二日半持つ。
しかし、デジモンたちもいるので、実際には一日ちょっとである。

「一日ちょっと…」
「オレたちはいいよ。自分たちの分は自分で探すから。」
「ホントにいいの?」
「うん、大丈夫!今までずっとそうだったんだから!」
「そうしてもらえると助かるよ!じゃあ、この非常食は人間用ということで!」

そんな決まりができていた一方で、太一はアグモンに非常食をあげていた。
それを真っ先に見つけたのがテリアモン。

「たいちー、僕たちも食べるー。」
「おう、いいぞ。どうだ、うまいか?」
「私も食べたくなってきたー。」

テリアモンとロップモンも食べ始めた頃、丈にバレてしまい、怒られてしまった。
私も食べたかった、と思っていたのは純の心の中だけの秘密だ。


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