「ヴェノムヴァンデモン様の力に声も出ないか…」
「ヴェノムヴァンデモンだって?!」
「アンデットとはつまり、不死身だという意味だ。」
ピコデビモンは子どもたちからヴェノムヴァンデモンに体を向けるとなにかを告げた。
「まずはお前からだ。」
ヴェノムヴァンデモンはピコデビモンの返事を聞かず、そのまま吸い込む。
ピコデビモンの断末魔が聞こえなくなると、一歩一歩足を踏み出し始めた。
ヴェノムヴァンデモンの進む先にはビックサイトがある。
「ビックサイトに向かってる!」
「そんなこと、させるもんか!」
「ガルルモン!」
「分かってる、ヤマト!」
「いくっよー!」
太一、ヤマト、純の紋章が輝きだした。
「グレイモン、超進化!メタルグレイモン!」
「ガルルモン、超進化!ワーガルルモン!」
「トゥルイエモン、超進化!アンティラモン!」
「ガルゴモン、超進化!ラピッドモン!」
四体はお互いに連携し、ヴェノムヴァンデモンへと立ち向かっていく。
四体の攻撃はヴェノムヴァンデモンに当たっているのに、全く効果がなかった。
「ビックサイトのみんなに知らせてくれ!ここは俺たちでなんとか引き留める!」
「わかった、頼んだぞ!」
「よし、行こう!」
そう言い、太一、ヤマト、裕明は車へと足を進めた。
「純!なにやってるんだ!早く来い!」
「…やだ。私はここに残る!あの子たちだけになんてできない!」
「純!」
「…ヤマトも太一くんも純のやりたいようにさせてやりなさい。…純、その代わり無茶はするな。危険を感じたら、すぐ逃げるんだ。わかったな。」
純は当たり前!と言わんばかりに頷き、太一たちを見送った。
その間にもメタルグレイモンたちはヴェノムヴァンデモンを必死に止めようとしていた。
足、胴体、腕、額…
すべてに攻撃が当たっているが、ヴェノムヴァンデモンは動きを止めない。
そして、逆に攻撃を受け続けたことにより、エネルギーが切れ、四体は成長期へと戻ってしまった。
「みんなーっ!!」
純は四体に近寄り、ヴェノムヴァンデモンから守るように立ちはだかった。
ヴェノムヴァンデモンはもう目前まで近づいてきていた。
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bkm