夏色ドロップス | ナノ

act.05

エンジェウーモンはヴァンデモンと向かい合い、光の中から高らかに声を上げた。

「ヴァンデモン。選ばれし子どもたちの使命を邪魔し、現実世界まで浸食した挙句、我が友ウィザーモンを亡き者にした。その罪の大きさを知れ。」
「この世界をすべて闇へと塗り替える。デジタルワールドと融合し、すべてを統べる王となるべく、私は私の成すべきことをしてきたまでだ。」
「セイントエアー!」

ヴァンデモンが攻撃を放とうとするより早く、エンジェウーモンの攻撃が決まった。

「ホーンバスター!」
「フラウカノン!」
「ハンマースパーク!」
「カイザーネイル!」
「シャドウウイング!」
「マントラチャント!」
「ラピッドファイア!」
「ギガデストロイヤー!」
「ヘブンズナックル!」

パートナーたちの攻撃はエンジェウーモンのセイントエアーによってできた空間と吸い込まれていき、光の矢としてエンジェウーモンの前に現れた。

「ホーリ−アロー!」

矢はヴァンデモンへと突き刺さり、ヴァンデモンは姿を消した。
子どもたちは喜ぶ間もなく、地上へと降り立った。
ヴァンデモンと戦ったことによって、建物がいつ崩れるか分からない状態だったのだ。
ヴァンデモンを倒した喜びは地上で爆発した。

「俺たち、ヴァンデモンを倒したんだ!」
「やればできるじゃないか、なぁ!」
「うん!」
「これで世界を世界を元に戻すことが出来たのか。」
「…まだだよ。まだ、なにも終わってなんかない。」
「え…?」

声がした方を見ると、純が空を見上げていた。
太一たちも同じように見上げるとそこにはいまだ晴れることのない濃霧がかかっていた。


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