子どもたちの後ろを一台のパトカーが通り過ぎて行った。
異変を感じた子どもたちは慌てて、そのパトカーが走り去っていった方へと足を進めた。
しばらく進むと、巨大な象のようなデジモンが見えた。
縦横無尽に暴れまわるデジモンの名前はマンモン。
「ヴァンデモンの手下のデジモン…」
マンモンは子どもたちに気付き、攻撃を仕掛けようとしてきた。
「ピヨモン、進化!バードラモン!」
バードラモンはマンモンに攻撃を放つが、すべて跳ね返され、電話ボックスやバスが次々に破壊されていった。
その光景を見た子どもたちの脳裏にある出来事が浮かんでいた。
「怪獣!怪獣が二匹!」
「そのセリフ、前にも聞いたような…」
「そうだ…覚えてる!昔、タケルのやつ、怪獣を見たって言い張って、母さんに叱られたんだ!」
「それはいつのことです?」
「爆弾テロ事件の時だ…」
バードラモンとマンモンを追いかけて子どもたちが進んだ先は陸橋で、そこからは爆弾テロが起きた場所を眺めることが出来た。
そこから見えるバードラモンとマンモンの闘いは四年前の爆弾テロを思い出させる光景で、子どもたちは徐々に当時のことを思い出していた。
バードラモンがマンモンに向かって攻撃を放った時、丈が呟いた。
「あの時と同じだ…火の玉が陸橋を壊したんだ!」
「いや…あの時火を噴いたのは飛んでる方じゃない…」
「もう一匹の方だった。」
「そうだ!闘ってたんだ。なにかと、なにか!」
バードラモンはマンモンの攻撃をまともに受けた。
空がバードラモンに近寄ると、紋章が光り出す。
「バードラモン、超進化!ガルダモン!」
ガルダモンに守られながら、子どもたちは必死に爆弾テロの時のことを思い出していた。
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