チョコモンたちに案内してもらい、少し進むと先ほど話していた彼の姿があった。
「太一!」
「純!無事だったんだな!…そいつらは?」
「グミモンとチョコモンっていうみたい。詳しくはわからないんだけど、起きたら、目の前にいて…」
「純もか…俺も、なんだよな」
ふ、と太一の足元を見るとまん丸でピンク色のデジモンがそこにはいた。
「あなたも、デジモン?」
「そうだよ。僕はコロモン!チョコモンたちのパートナーってことは君が純だね!」
名乗ってもいないのにデジモンたちが自分の名前を知っていることが純にとって、不思議で仕方がなかった。
ガザガサと音がして、二人が振り向けば光子郎がいた。
そして、その足元にはやはりデジモンがいた。
モチモン、という彼の話によれば、ここはファイル島であり、目の前に見える山のようなものがムゲンマウンテンであるということだった。
聞いたことのない名前に三人は顔を見合わせるしかなかった。
そうこうしているうちに太一たちの元へ次々と子どもたちが集まってきた。
空とピョコモン。
ヤマトとツノモン。
タケルとトコモン。
丈とプカモン。
それぞれの自己紹介が終わった時、純は一人足りない事に気が付いた。
「あれ、ミミちゃんは?ミミちゃんもいたよね?」
今、この場にいない彼女の名前を口にした時だった。
「きゃぁああああ!」
彼女の悲鳴が耳に飛び込んできた。
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bkm