夏色ドロップス | ナノ

act.03

バスの中でデジヴァイスとデジモンアナライザーの作動を確認すると、現実世界でも問題なく、使えることがわかった。
作動確認中に藤山先生に純のデジヴァイスを渡すはめになったり、太一がマッサージ攻撃を受けるというハプニングはあったが、無事に光が丘で降りることができた。

デジモンたちは初めて見る光が丘団地に興味津々で子どもたちに質問攻めをしていた。

「すごーい!空、あんな大きなお城に住んでたの?」
「お城じゃないわよ。中は細かく区切られていて、とってもたくさんの人が住んでるの。」
「空も光が丘に住んでたの?」
「うん。」
「俺と空は同じクラスだったんだよな。第三小学校一年二組!」
「俺と純は第四小学校だった。」
「そうそう。私たちも同じクラスだったんだよね。」

話を進めると、その場にいた全員が光が丘に住んでいた過去があることが分かった。
ただの偶然とは思えない一致。

「光子郎くんはどれくらい光が丘に住んでたの?」
「確か、一年もいなかったと思いますよ。ほんの数か月かな。」
「短いな。どうしてだ?」
「その疑問には僕が変わって答えよう!」

丈の説明によれば、爆弾テロにより、引っ越したのではないか、とのことだった。
この光が丘では四年前に爆弾テロが起きており、まだ犯人は捕まっていないとのこと。
そして、その事件のせいで引っ越したのは大勢おり、子どもたちの中にも光子郎と丈、空が少なくとも同じ理由で引っ越していた。


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