子どもたちが目を覚ますと、そこに広がっていたのは一面の銀世界。
そして、そのそばにはデジタルワールドへ旅立つ前にいたあの祠があった。
しかし、デジモンたちの姿は見当たらない。
「戻ってこれた…」
「そういえば…デジモンたちは?!」
「カードが違ったからなんてこと…」
「純ーっ!」
その時、子どもたちの名前を呼ぶ声が聞こえた。
子どもたちが声のした方へ振り向けば、そこにはそれぞれのパートナーデジモン全員が揃っていた。
「お前たち、どこ行ってたんだよ。」
そう言い、パートナーたちが後ろから出したのはたくさんの木の実。
「えっへへ。食べ物を探してたんだよ。」
「ここは日本だから、そんなもの食べなくてもいいんだよ。」
「おいしいもの、いっぱい食べさせてあげるんだから!」
『おかえり!』
『ただいまーっ!!』
パートナーたちと子どもたちの元気な声が響き渡った。
「太一も純もなんで僕のカードを選ばなかったの?」
「あのカード?あー…記念に取っときたかったんだ。」
「本当かなぁ?」
「ホント、ホント!アグモンは太一の大事なパートナーなんだもんっ!」
純がそういうと、コロモンは満面の笑みを浮かべた。
「それより、九人目を探さなきゃ!」
「あぁ。もうヴァンデモンも動き出してるだろうからな。」
「光が丘…きっと九人目はそこにいる。奴らより先に探し出して助けるんだ!」
「もちろんっ!」
子どもたちは意気込みを新たに、また一歩踏みだした。
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bkm