夏色ドロップス | ナノ

act.05

取り込まれた情報を確認すると、並べ方に確信を得たようで、光子郎は子どもたちに説明をし始めた。

「良いですか?これを見てください。ライオン、射手、猿はそれぞれレオモン、ケンタルモン、エテモンを意味します。これらは異なる属性を持ってます。つまり、ワクチン、データ、ウィルスです。次に星の数ですが、これは上から成長期、成熟期、完全体を意味していると思われます。そして、カードを当てはまるところに置いていくと…」
「ぴったり合うぞ!」

しかし、一か所だけ問題があった。
レオモンの列の一番上。
そこにはゴマモンとアグモン、二枚のカードが置かれているのだ。
どちらが正しいカードなのか、光子郎にも分からないようだった。

「すいません。みなさんの期待に応えられなくて…」
「何言ってんだよ。よくやったよ!」
「そうそう!光子郎くんのおかげでここまで分かったんだもん!」

子どもたちは一斉に光子郎に拍手を送った。
そして、どちらのカードを選ぶのかは太一と純に一任された。
突然、天井から何匹ものドクグモンが降りてきた。

「ゴマモン、進化!イッカクモン!」
「パルモン、進化!トゲモン!」
「ガブモン、進化!ガルルモン!」
「チョコモン、進化!ロップモン!」
「グミモン、進化!テリアモン!」
「ピョコモン、進化!ピヨモン!」

パートナーたちがドクグモンの相手をしている間に太一と純はカードを選んでいた。
しかし、失敗したらどうなるか分からないという責任重大な役割ということもあり、二人はなかなか決められずにいた。

「どっちなんだ…アグモンかゴマモンか…」
「太一さんも純さんも早くー!」
「アグモン…ゴマモン…」

決めかねている間にドクグモンは純たちに狙いを定めていた。

「ガルルモン、超進化!ワーガルルモン!」
「ロップモン、進化!トゥルイエモン!」
「テリアモン、進化!ガルゴモン!」

三体は必死に純たちを庇う。

「太一も純もまだか?!」
「純!もう失敗してもいい!」
「太一ぃ!」

太一と純は二枚のカードを裏返しで台の上に置くと、同時に指を刺した。
それは偶然にも同じカード。
カードをめくると、そこに書かれていたのはゴマモン。

「「開け、ゴマモン!」」

ゴマモンのカードを台に置くと、ゲートが開き始めた。
子どもたちは一目散にゲートへと足を進めた。

「俺たちも行くぞ!」
「トゥルイエモン!ガルゴモン!」
「カイザーネイル!」
「巌兎烈斗!」
「ガドリングアーム!」

ヤマトと純は退化してしまったツノモンとロップモン、テリアモンを抱え、間一髪のところでゲートへと飛び込んだ。


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