夏色ドロップス | ナノ

act.02

丈も店から出てきたとき、太一はある案を口にした。

「それはそうと、今、誰も見ないようだし逃げちゃおうぜ。」
「え…逃げるぅ?!」
「そうだ。さっさとみんなで他の仲間を探しに行こうよ。」
「俺は嫌だね。」

真っ先に口を開いたのはヤマトだった。

「逃げるのはいいが、少なくとも丈とは一緒にいけない。」
「え…?!」
「一緒にいたって足手まといになるだけだ、あんな奴。」
「何言ってんだよ。みんな仲間じゃないかよ?!」
「何が仲間だ。そうやってお前がみんなを引きずり回したんだ。おかげでもうくたくただ。一人で好きなようにしろっ!」
「…ヤマト、それ、本気で言ってるの…?」

純は震える声を隠すように小さな声でそう伝えた。

「当たり前だろ?!俺はタケルさえいればいっ…なにすんだっ!!」

純は堪えきれず、ヤマトの頬を叩いた。

「そんなの…そんなヤマトは私の好きなヤマトじゃない!」

純はそれだけ伝えると、森の方へ走って行き、その後ろをロップモンとテリアモンが追いかけた。
ヤマトが純を追いかけようとした時、デジタマモンが現れた。

「みなさーん。まさかここから脱走しようなんて考えてるんじゃないんでしょうね?」
「そんなことされたら、困るんですよね。」

木の上にはピコデビモンもいた。

「あいつはピコデビモン!」
「タケルたちを騙そうとした悪いデジモンだ!」
「なんだって?!」
「じゃあ、僕たちまんまと騙されてここで働かされていたってワケか!」

アグモンとパタモンはピコデビモンに攻撃を仕掛けるが、距離が離れているため当たらない。

「何すんだよぉ!!」
「待てー!!」

太一とアグモン、パタモンはピコデビモンを追いかけた。
それを見たデジタマモンはヤマトたちに襲いかかった。

「ガブモン、進化!ガルルモン!」

ガルルモンはデジタマモンに攻撃を仕掛けるが、殻を閉じたデジタマモンに効果はない。
そして、デジタマモンはガルルモンへと体当たりした。
その隙にタケルはベジーモンに捕えられ、デジタマモンはヤマトに狙いを定めていた。

「卑怯だぞ!許せない!!」
「ゴマモン、進化!イッカクモン!」
「ロップモン、進化!トゥルイエモン!」
「テリアモン、進化!ガルゴモン!」
「イッカクモン!トゥルイエモンにガルゴモンまで…」

爆発音が聞こえ、戻ってきた純たちもデジタマモンとの戦いに参戦した。


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