太一たちはデジタルワールドへ戻ってきたものの、いまだに他の子どもたちに会えずにいた。
「おーい!みんなどこにいるんだー?」
「見当たらないね…」
「僕たち、空飛べないからなぁ…」
パートナーたちの空を飛べれば、すぐに見つかるのに、という呟きは聞こえないふりをした。
突然、デジヴァイスから音が鳴り始め、画面に三つの赤い点が浮かび上がっていた。
そのうちの二つは同じような場所で点滅している。
「どういうことだ?あっちの方向に向いた時だけ反応してる。」
「あっちに誰かいるのかも…」
「よし、反応する方向へ行ってみよう。」
歩き続けると、砂漠の中に川が流れていた。
川の流れに沿って歩き続けると、橋があり、その先にあったのは湖。
湖に近付くにつれ、デジヴァイスの反応も強くなっていた。
「太一、あそこっ!」
「あー!」
「トコモンだぁ!」
湖の前にはトコモンとデジヴァイス、そして、タケルの紋章があった。
「トコモン!大丈夫か?!」
「トコモン、タケルくんは?」
トコモンはゆっくりと目を開けた。
「太一!純!アグモンにロップモンとテリアモンも!生きてたの?」
「あぁ、もちろんだよ。」
「それより、敵にやられたの?」
「ううん。そうじゃない。お腹空いて疲れてるだけ…」
「…トコモン、これ食べる?」
純はカバンの中から、現実世界から持ってきたビスケットをトコモンに渡した。
「純、お前そんなの持ってきてたのか?」
「まぁねー。それよりタケルくんたちは?」
「タケルはピコデビモンと一緒。」
「ピコデビモン?」
「トコモン、私たちがいなくなってからのこと、教えてくれる?」
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bkm