しばらく歩き、辿り着いた先のインターホンを押す。
慌てて出てきたのは太一だった。
「太一、あのさ…」
「あ、ちょっ、純!今日は1999年8月1日で、ヒカリがコロモンを知ってた!」
「う、うん?…あ、ヒカリちゃん!久しぶりー!」
太一の後ろからちょこん、と顔を覗かせたのはヒカリだった。
「純ちゃんっ!終業式ぶりだね。純ちゃんはそのデジモンたちと一緒に帰ってきたの?」
「…えーと、どういう、こと?」
純は太一に促され、八神家へとあがった。
コロモン、チョコモン、グミモンがヒカリと共に遊んでいる間に太一に説明を受けた。
今日の日付は1999年8月1日。
つまり、キャンプに行った日のままだということ。
ヒカリがコロモンのことを知っていたこと。
しかし、デジタルワールドへ行った様子はないこと。
が、コロモンたちのいた世界の存在は知っているということだった。
「どういうこと?」
「分からない。なんか夢でも見てる気分だ。」
「…でも、ヤマトたちは戻ってきてないし、夢じゃない…」
現状での解決策がなく、太一と純はどうするべきなのか悩んでいたが、ヒカリに食事を勧められ、まずは腹ごしらえをした。
食事を終え、何気なく太一が付けたテレビを見ていると、画面にうっすらと映るデジモンの姿を見つけた。
猛暑に見舞われている国にはメラモン、雪の降っている国にはゆきだるモン。
異常気象の起きている世界にはデジモンたちが出現しているのだった。
「メラモンにゆきだるモン…これ、異常気象なんかじゃなかったんだ。」
「デジモンたちの世界の歪みがこっちの世界にも影響してるんだ!」
「お兄ちゃんと純ちゃんにも見えるようになったの?」
どうやらヒカリは前からデジモンたちの姿が見えているようだった。
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bkm