夏色ドロップス | ナノ

act.04

「空っ!」

エテモンをグレイモンたちに任せ、子どもたちは一斉にナノモンを追いかけた。
しかし、隠し通路に逃げ込んだらしく、追いかけた先にナノモンたちの姿はなかった。
太一がなんの躊躇もなく、高圧電流の流れる壁へと進んでいくが、丈と光子郎がそれを止めた。

「なんだよ!俺たち、どうせデータなんだろ?!失敗したら、やり直すだけさ!」
「まさか太一さん、ゲームだからってゲームの登場人物みたいな気でいるんじゃないでしょうね?」
「え、違うのかっ?!」
「僕たちはここで生きてるのと同じなんです。ここで死ねば本当に死ぬんですよ。」

太一はそれを聞いた途端、大人しくなった。

「隠し通路はそこの1メートル先です。」

光子郎から隠し通路の場所を聞いたが、太一は進もうとはしなかった。

「私が行く。絶対空を助ける。…空が戻ったら、みんなは先に進んで。私は後から追いかけるから!」
「ちょ、おいっ!純!純ー!」

純は太一の制止を振り切り、追いかけてきたロップモンとテリアモンと共に隠し通路の中へと入っていった。
太一たちも純を追いかけようとしたが、エテモンが間近に迫ってきており、様子を見に来たヤマトに無理矢理引きずられ一度外へ出ることになった。


prev next

bkm
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -