夏色ドロップス | ナノ

act.03

朝になり、子どもたちはピラミッドへ突入するための作戦を練っていた。
光子郎がピラミッド内を調べると、隠し通路があることがわかった。
目的はあくまでメールの差出人の救出と空と純の紋章の確保のため、余計な戦闘は禁止。
ヤマトとタケルとミミはピラミッド外の見張りを担当することになった。
他の子どもたちはピラミッドの中へと足を進めた。
ピラミッドの中は何か所もの隠し通路があった。
隠し通路は子どもたちのいる側からは外が見えるが、外からは中が見えない仕組みになっていた。

「ガジモンだ…」
「みんな静かに…」

壁を挟んだ向こう側にガジモンの姿があり、子どもたちは息をひそめた。
ガジモンたちが通り過ぎ、安どのため息をつくや否や、太一は隠し通路を飛び出し、ガジモンを蹴りつけ、隠し通路へと戻っていた。

「太一!なにやってんの!」
「そうよ!あんのことして見つかったらどうするのよ?!」
「心配しすぎなんだよ、純も空も。どうせ俺たちはデータなんだからさ!」

光子郎の案内により、子どもたちは先へと足を進めた。
高圧電流が流れている隠し通路にも臆することなく、太一は先に進んでいった。
そして、その中にはナノモンがいた。

「ひょっとしてあのデジモンがメールを送ってきたの?」
「その通りだ、選ばれし子どもたち。」

突然、光子郎のパソコンにナノモンの姿が映し出された。
ナノモンから赤外線ポートに直接データが送り込まれているようだった。

ナノモンによれば、エテモンと闘い、敗れたナノモンは破壊された状態のまま、この場所に閉じ込められていたらしい。
エテモンの黒いケーブルによって、外の情報を得、子どもたちと接触することにした、ということらしい。

「私たちの紋章はどこにあるか本当に知ってるんでしょうね?」
「もちろん。私はエテモンすら知らない多くのことを知っている。」
「信用できるんだろうな?」
「私とキミたちはエテモンの敵ということで共通している。信じてほしい。」

子どもたちはナノモンを助けようとしていると、突然エテモンが現れた。
パートナーたちは進化し、エテモンを抑えようと試みたが返り討ちにされてしまった。
だが、その間にナノモンの救出に成功しており、ナノモンも攻撃に参加し、子どもたちが優位に立った。
ところが、その直後、ナノモンはバードラモンにも攻撃を仕掛け、バードラモンはピヨモンへと退化してしまった。

「ピヨモン!」
「お前たちの役目は終わった。こいつらの真の力を利用すればお前など絶対倒せる!」

ナノモンはそう言うと、空とピヨモンを抱え、どこかへと走り去ってしまった。


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