フリリクありがとうございますっ!! | ナノ
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「それでは早速お願いします!」


気合たっぷりの私に真田くんは少し呆れた顔をしてテーブルの側に腰掛けた。
今日は待ちに待った真田くんが我が家に訪問するデーである。
ちなみにこれを実現させるために真田くんにテスト勉強を教えてくれるように頼み込み、それを了承してもらったあと我が家で…とさらに頼み込み、最終的にはジャンケンで勝利し渋々真田くんを私の家に来ることを承諾してもらったのだ。

「英語だったな」
「うん!柔道…みたいなところ」
「…受動態か」
「そうそれ!」

溜息をついてカバンから筆箱と教科書を取り出す真田くんは私の部屋のファンシーさとアンマッチで、それがまたたまらない。真田くんってこんなことでも私をメロメロにさせるなんて、本当にとんでもねぇなぁ…。辞書をカバンから取り出そうとしてる真田くんを横目に視線をテーブルに移すと私の勉強道具と一緒に真田くんの筆箱と教科書、そしてエロ本が……

「って、えーっ!?!?!!」
「む?どうした名字」
「あっいや、あの、さ、真田くん、その御本は…?」
「教科書とノートに決まっ……!?!??」
「えっと…そうだよね、うん、真田くんだって一応男の子だし、うん、そういうの持ってても、うん、うん、うん…」
「まっ待て!これは違っ!断じて俺のでは!!!」
「エロ本がひとりでに歩いて真田くんのカバンに入ったとでも言いたいの!?メルヘェン!!」

そんな傍迷惑なエロ本どこにあるんだよ!エロだなんて女が言うな!と顔を真っ赤にしていう真田くんにグッとくるあたり私も相当惚れ込んでる。正直なところ、真田くんがエロ本を持っていて少しほっとしていのだ。…だって真田くんそういうの興味あるの?性欲ないんじゃないの?と思うくらい真田くんは私に手を出さないのだ。ああ、ちゃんと男の子なのね、真田くん…そしてこれがあるということは、つまり

「…ゴホン!あー…真田くんもこういうので…その、えっちなことするの?」
「な…にを言い出すんだお前は!?」
「私、真田くんがひとりでするとこ、見てみたいなぁ…なんて…」
「!?!?!」
「えっと、ほら!私もお手伝いするし…あの、お願いっ!」

ぱちん!と手を合わせてお願いする私にわたわたと慌てながらエロ本を握り締める真田くん。ゴクリとツバを飲み込んだの、私聞き逃さなかったぞ。スッとその場に立ち、とりあえず来ていたカーディガンを脱ぐ。目を白黒させる真田くんにベッドに座るよう促し、自分も腰をかける。

「と、とりあえず全裸になればいい…?」
「ば、馬鹿なことはやめろ!!早く!!」
「馬鹿なことじゃないもん!それともなにさ、真田くんは私の体じゃ満足できないって!?その雑誌みたいにおっぱい大きくてナイスバディじゃなきゃおっ勃たないの?!」
「そういうことじゃない!」
「ならやってみせてよ!」

ぜーはーぜーはー息切れしながら言い合った結果、折れたのは真田くんだ。すっごく複雑そうな顔をしてベッドに正座している真田くんはとんでもなくかわいい。私の煩悩の熱視線に気づいた真田くんはちょっと怒ったみたいな顔のあと、脱げばいいのか、と私に尋ねた。コクリと頷けば真田くんは見慣れたジャージを脱ぎ捨て、ズボンに手をかけそのまま一気にパンツごと脱いだのだった…まさにその姿は圧巻である。

「あ…えと…その、り、立派ですね…」

さっきの威勢の良さはどこへ行ったのか。思わず目をそらしてしまったのは仕方ないと思う。そもそも男の人のを見るの、初めてだし、それに、その、既にスタンドアップ済だし…というかおへそにつきそうになっているくらいそそり立っているけれど、こういうものなのだろうか…
ベッドの上でふたり向き合って正座をする光景はシュールの一言である。そしてそのシュールな空気を打ち破ったのは真田くんで、自身のアレを手にすると、ゆっくり上下に動かし始めた。いや、シュールには変わりないんだけれど、真田くんが私の部屋でエッチなことをしてると思うと、なんだかお腹がキュンとする。

「…あ、わ、私も脱ぐね…!」

流石に真田くんのようにババッと脱ぐのは躊躇われるのでいつもよりちょっとだけ遅く洋服に手をかける。上半身、下着を残して脱ぐとひんやりとした空気が私の素肌に突き刺さる。ううーん…ちょっと寒いかも。これ、全裸の真田くんはつらいんじゃ…?なんて真田くんを見ると、真田くんの擦る手がさっきよりも速いことに気がついてしまった。も、もしかして興奮してくれてる…?
そう思った瞬間、一瞬で身体中が火照るのがわかる。寒いとかそういうんじゃなくて、すごくドキドキして、真田くん以外はもうどうでもいい…みたいな…。そのままスカートも脱いで下着姿になった私を真田くんはちょっと辛そうな声で呼んだ。真田くんの声ひとつでビリリと甘い電流が走るみたいに脳がしびれる。

「見て、どう思う?」
「え…えっと、男の人のってこんなおっきくなるんだ、とか…」
「他には」
「あとは、その…すごくドキドキする…私の部屋で真田くんがこういうことしてるって思うと、お腹のあたりがキュンってするの」

顔を歪めてそうか、と答える真田くんに、またキュンとする。今日はキュンキュンしっぱなしだ。
ブラジャーを外すとあまり大きくはない胸が出て、存在を主張するみたいに乳首が思い切り立っているのが恥ずかしいけれど、そう思ってるのが気がつかれないようにパンツに手をかける。膝立ちになってパンツを下ろしていくと、真田くんから小さく吐息が漏れた。パンツを脱ぎきり、真田くんの方へ視線を移すと、すぐ近くに真田くんの顔が…え?ぼふんと後ろに倒されて、私の上には真田くんがいて。これ、ちょっと危ない体制なんじゃ…

「あ、え、さ、真田くん…?」
「手伝うと言ったのは、お前だぞ」
「そうだけど、その、流石に最後までは、えっと」
「何を勘違いしている、ただお前を組み敷いて、体に触れたいと思っただけだ」

それはそれでどうなのよ、とは言い出せず、真田くんは片手で性器を握ったまま、私の首筋をべろんと舐めて、胸に空いている手を置いた。真田くんの指が私の乳首に触れるたびに体がびくりとするので少し恥ずかしい。手伝うとは言ったけれど、これで手伝えてるのかわからないし真田くんはこれでちゃんときもちいのだろうか…なんだか私が気持ちよくさせてもらってるし、いっそこのまま…なんて思ったりもしてるけれど…

「名字、も…いいか」
「え!?あ、うんっ…!」

もしかして、これって本番フラグ…?勉強を教えてもらうはずが大人の階段を登るというのはなんだか変な話だけど、このドキドキとテスト勉強を天秤にかけたらドキドキの方が勝るのだ、仕方ない。真田くんは体を私の顔の方へ寄せて、握ったアレを何度か擦ると

「うわっぷ!?」

え?なんか生ぬるいものがかかったんだけど…もしや、ちょっと白っぽいこれが噂の精液なるものなのか…?
本番!なんて意気込んでいた私の予想を外れ、真田くんの言う「いいか」は「もうイッてもいいか?」という意味だったらしい。ひとりでがっくりしつつ、胸元から顔までかかった精液を指ですくうと、少し糸を引いて絡みつく。満足そうな真田くんの顔と指の精液をなんどか見たあと、ぺろりとそれを舐めとる。漫画で得た知識を元に、こういうシチュエーションに言っていたセリフを引っ張り出す。

「えっと…いっぱいでたね?」
「ッ!?」
「…あと、これ…おいしくない」
「当たり前だろう!早く出せ!」
「無理、もう飲み込んじゃったもん」

ちょっとぴりぴりした、なんて言って舌を見せると真田くんは顔を真っ赤にさせて口元をおおう。あんなことしたのに、いまさら照れるようなことでもないだろうに…

「…というか、真田くん、その、なんでまだそんな…おっきいの…?男の人って常時そんな感じなの…?」
「し、仕方ないだろう…お前が、可愛いから…」
「えっ!?」

い、今なんて言った?!かわっかわいい!?KA・WA・I・I !?真田くんってかわいいとか、言う人だったの!?一気に体温が上昇して真田くんの言葉が脳内でループする。そんなこと言われて落ない人間がいないだろうか、いや、ない。落ちてる私でさえ、さらに奥底へ落ちたのだから…。

「真田くんもうホント好き…大好き…どうにでもして…」
「!?」
「ってあれ!?今私なんて言ってた!?」
「…名字、二言はない…よな?」

真田くんの目がギラりと光り、思わずヒッと声が出た。これは、確実に本番フラグだ。間違いない。逃げようともベッドと真田くんに板挟みで逃げられるわけ無い。せめて一度お風呂に入らせて…そんな願いが真田くんに通じることはなかった。


このあと、勉強もガッツリと教えこんだ真田くんは、膝腰がっくがくな私に見送られて満足そうに帰っていった。次の日全身が筋肉痛になったのと、勉強をしようとするといろいろと思い出して一人で赤くなっていたのは、また別の話である。



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真田の自慰をお手伝い、気がついたら一気に書き上げてました。あまり手伝ってないような気もしますが、あくまでも自慰なので精一杯のお手伝いかなぁ…と思います。今回はフリリクありがとうございました!


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